33.3% 。

世の中には、侭。
イメージとして理解したつもり、でも、実感が無い。
……なんてコトが、よく、あるワケで。



今日は、それについて。
「慣用句では、まったく実体験が無いコト。」を、実際に行動で実感してみよう、って話。


いわゆる『腐ったミカン。』症候群。


※ ※ 【 1 : 腐ったミカン。】 ※ ※ 


掻い摘んで、説明すると。


ダンボール箱の中に、10 個ぐらい、蜜柑が入っていて。
その中の 3 つ ぐらい、カビが生えたり、腐ったりしてしまうと。
箱の中の 10 個の蜜柑、全部が、ダメになっちまう話。


……何でしたっけ。
……『3年B組 金八先生』でしたっけ。


要約すると。
ほんの一部がダメだと、その全てがダメになってしまう、と云う慣用句。


他の蜜柑は無事、でも、もはや、誰も、その箱の蜜柑には、全部に手を伸ばそうとはしない。
箱の中の蜜柑、まだ食べられる 7 つも『腐ってる。』と認識されてしまう、レトリック。


……ちょっとだけ、ニュアンスは違いますケドね。
……実際には。
……「いずれ、その 7 つも、カビた 3 つに触発されて、連鎖的に腐敗する。」と云う意味合い。
……それが、本来の意味ですが。


でも、ね。
蜜柑、って、意外とタフなんです。
一つがダメになっても、隣のもう一つが一緒にダメになるって、あんまり無いんです。


……。
……。
……とは、言うモノの。
……まず、読者の皆さんの手元には、今、『蜜柑。』そのものが無いですよね?(笑)


つーか。
「蜜柑が腐る。」と云う実体験は、意外と、経験が乏しい人も多いワケで。
なぜか。
大抵、腐敗する前に、全部を食べ切っちゃうから。


親戚に、蜜柑農家のヒトが居て、ダンボールで送られて来た。
それぐらいの経験が無い限り、普通のヒトは、実体験はしません。滅多に、ね。


※ ※ 【 2 : 今すぐ、実感できる、別例。】 ※ ※ 


では。
まったく、おなじ、レトリックを。
蜜柑、意外のモノで実行してみましょうか。


<前準備。>


食事の神さまに「食べ物を粗末に扱う無礼を、ご容赦ください。」と、お祈りする。


……まちがっても『この後、スタッフが美味しく頂きました。』的なオチは、ダメです。
……実験後に、使用した食材を、すべて捨てる。
……その、割り切り、と、覚悟。


<用意するモノ。>


a ) バターロール 3 個。
b ) バターロール 6 個入り。(未開封、新品、消費期限内。)※ : 後日に準備。
c ) ゴム手袋、軍手、などの類。
d ) 大きめのタッパー。


<実験手順。>

1 : バターロールに霧吹きで水を湿らせて、三日ほど放置する。
(誰が、どう見ても「うわぁ、カビてる…。」って解かるぐらいまで。)


2 : ( b )を購入、開封し、カビの生えた( a )を投入して、再び、袋に封をする。
(「いつもの、普通に食べた後。」みたいに、付属の留め具で締めるだけで良い。)


3 : 60 秒ぐらい、放置。(……何だったら、一日ぐらい放置しても良い。)


4 : ……まだ、カビの生えてない、どれか一つのバターロールを取り出す。


……以上。

さて。
カビの生えていないバターロールを食べられますか?


その前に。
カビの生えていないバターロール素手で、取り出せますか?


ほら。
『腐ったミカン。』の話だと、なんとなーくのイメージしか無かった話が。
いきなり、読んでて、背筋が「ぞわっ…」とする程のリアルなイメージになったでしょ?(笑)


まぁ。
バターロール( 6 個入り)を指定したのは、市販品が、平均的に『 6 個入り』が多いだけの話。
併せて、バラ売り『 3 個入り』と云うのもあるので、その辺の、リアリティの都合です。


律儀な人は、 10 個を用意して頂いても、構いません。


「 3 / 9 ( 30 % )」と「 3 / 10 ( 33.3 % )」では、かなり大きい差かも知れませんが。
この文壇に於いては、まったく無視しても良い、誤差の範疇です。


30 % 。


三個入りバターロールの 1 つカビさせて、残り 2 つに入れても良い。
まったく、おなじ心理実験効果を得られるから。


……問題点は、 9 個 10 個、とか、そこでは無い。