マスコット概論・「は?」(全3回、その2)

昨日の続き。
……とは、云うモノの。
そもそも「マスコットキャラクター」って言葉が成立しているワケで。


マスコット = キャラクター。
……べつに、コレでも良いんですケドね。ニュアンス。
……改めて『マスコット』だけを取り沙汰す意味は、そうそう無いのかも知れません。



※ ※ 【 1 : 人の世をあまねく照らす、めがみの中の大めがみ!】 ※ ※ 


此処で、改めて『めがみめぐり』に於ける「アマテラス」の話。


厳密には、擬人化でも、マスコットでも、何でも無いです。
強いて、ジャンルを絞るなら。
「既存キャラクターの二次創作(ディフォルメ)」に、なるのかな。


古事記』に於ける「天照大御神」の立場と設定を、現代調に再オマージュ。
……これは『めがみめぐり』だけに見られる特質、では無く。
……例えば『女神転生』を始め、色々なゲーム・マンガ・アニメ等に見られます。
……神話由来の神さまを、現代っぽく誇張して、二次創作キャラと扱う文化は、珍しい事では無い。


なので。
現代風の、天照大御神。……の、その中の一人。


それで、イナフ。(笑)
太陽神(豊穣伸)思想だの、日本神学だの妖怪学だの、神格だの神通力だの。
そう云った、難しい話も、色々と絡んだりしますけれど。
ゲームしないヒトにとっては、雑談レベルの無駄知識、なので。
……「あぁ、天照大御神なのね。」くらいの認識で良い。



※ ※ 【 2 : 「お日さま」のイメージ。】



では、改めて、マスコットの話。


天照大御神、……っちゃー、つまり「太陽神」なワケですよ。
「お日さまの神さま」ですよ。


そんなワケで、ゆるキャラ化した「アマテラス」。
「お日さま」を想像させるデザインのディフォルム。


……全体像は、てるてるぼうず、です。
……背中に、お日さま、背負ってます。
……胸のシンボルが「太陽」なのか「日の丸」なのか、それは解かりません。
(『日本の神さま』としてのディフォルメであれば、強調パーツとして用いられる事に違和感は無い。)
(「日の丸」と言うだけで反感を抱く人への何かしらの配慮があるのか、無いのか、不明。)


ええ、取り敢えず。
誰が、どう見ても「なるほど、お日さまの神さま。」と納得する。


この説得力。
さすが、めがみの中の大めがみ(自称)!(笑)


そう云うコトです。
「マスコット」ってのは。



誰が、どう見ても、何なのかが解かる。



事前知識の無いヒトにこそ、すぐに、伝わる。
それが、それこそが「マスコット」の使命であり、存在意義です。
……取り敢えず、最初のツカミさえ取っ掛かりを得られれば。
……その次の談へと、話を運べますからね。


最初の、ツカミ。
そこが、何より、一番、むずかしい。



※ ※ 【 3 : …で?…そもそも『めがみめぐり』って?】 ※ ※


……そりゃ、そうでしょうね。


アマテラスが「お日さま」のディフォルメであるコトは、理解した。
その前段のツカミを得るのが、マスコット、って文脈は、把握した。


……で?


そこから先は、べつの分野の話になります。


……。
……。
…………。



は?



ええ、そうなんです。


アマテラスに限らず、すべての、マスコット、は。
「マスコット」として果たすべき使命は『一番最初の、一つだけ。』なんです。


いわゆる、ツカミ。


そこから、先。
コンテンツであれ、商品であれ、自治体であれ。
その「マスコット」(キャラクター)を、どう活かすのか?
……それは、ね。
……学問体系が、まったく別の、他の線路に切り替わるんですよ。


それを。
「マスコット」だの「キャラクター」だので考えようとするから、つまずくんです。


次の文壇は。
商学』『宣伝(コピーライト)学』『マネジメント学』『フィナンシャル学』などなど。
少なくとも、マスコットやキャラクターとは切り離された分野の話になるんです。
それを一緒に考えると、逆に、しっちゃかめっちゃかになるんです。


……それを、みんな。
……なぜか、一緒に、全部を一つに、同時に考えようとするんです。


個人も。
自治体も。



※ ※ 【 4 : ジャンルは、デザイン工学の「記号化」。】 ※ ※ 


一発で人の目を引き、誰の記憶にも残り。
それが何を表わすモノなのか、どう云うコンセプトなのか。
それを、分かりやすく、初見者に伝える。


「マスコット」(キャラクター)だけを考えるなら、そう云うコトです。
それに特化した研究の裾野は、デザイン工学です。


……もちろん。
……本格的に考察するとなると、専門的で、かつ、複合的な話ですよ?
……「マスコット」だけを切り離して考えられる話では無いですよ?


そう。
まさに、それ。
専門的、かつ、複合的。
それを、一人でヤろうとしている所が、意外と多い。


いや。
一人でも、できるんですけどね。


自分の仕事のプロセスが、今、どの学問体系に即する仕事なのかを理解できない。


そうした心の迷路、たまーに、見ます。


「マスコット(キャラクター)の見目は、とても魅力的で、一発で人の目を引くのに。
発信情報や宣伝が何ともぎこちなく、伝えたい事を上手に伝えられない。
見た目だけがチヤホヤされて、誰からも話を聞いてもらえない。」
……マネジメント学の問題、ですね。


「マスコット(キャラクター)で何かをしたいのに。
お金が掛かるけど、お金が上手に集められない。」
……フィナンシャル学の問題、ですね。
……あるいは、純粋に、商売の勉強不足の場合もあります。


「ヤりたい事は、解かってもらえてる。伝わっている手応えはある。
でも、マスコット(キャラクター)には魅力を感じてもらえない。
せっかく用意したのに、誰もマスコット(キャラクター)に興味を持ってくれない。」
……そう。それが、デザイン工学としての問題、ですね。


結論。
マスコットの仕事は、たった、一つ。


一見さんを捕まえる。



それだけ、です。