ポンサミ活動報告(1)〜「メソッド」の依代。〜

「ポンサミ」で交わす類の、キャラクター考察論です。
……と、説明されて、分かるヒトだけ読んで下さい。(笑)



『さらえみさんの萌えキャラメソッド。』(仮)に関する話。
……コレで、おおよそ、何の話だか伝わるかしら。
最初に言っておきます。
アレは、一つの記事として「偉大」だ、と、ボクは思いました。


「厳しい評価」をすれば。
あの記事は、2016年6月には、ある程度は周知されていた概念の話なので。
2017年1月に、改めて記事を起こす様な話でも無い、いろは論なのですが。
ただ。
散文的な「漠然とした概念」を集約して、一本の『理路整然たる記事』にまとめあげた。
その功績こそが『偉大』だな、と、ボクは感じました。


その上で。
最初に読了した時に感じたのは、感動、では無く、違和感でした。
その理由が、ずっと、ずっと、気になっていた。
……記事としては、完璧なハズなのに。
……何か、こう「……この記事。大切な論旨が、読み手に正しく伝わってない気がする。」的な。


読解するのに、丸一日を費やしました。
自分の中の違和感を紐解くのに、さらに一日ほど費やしました。
自分自身の頭の中を、ブレイン・ストーミングしつつ。
方々の感想や意見を取材する中で、見えて来た、違和感。


【 1 : 一巡一読。それで、あの内容を本当に理解できたのか?】


最大の違和感は、読者の反響でした。
ツイッターで RT 等で回って来て、大絶賛のビッグウェーブ
……なのですが。
……具体的に『何がスゴイ!』なのか、誰も、具体的に検証していない。


「すごい!」
「これは是非とも読んで欲しい!」
「萌えキャラ関係者、必読のバイブル!」


……いや、観念論は、いらないよ。
……何が『すごい!』なのか、サッパリ解からない。一読しただけでは。


あれを一巡一読、一回だけ読んだ人は、あれがどこまで心に刻まれたのかな、と、思いました。
三日で忘れられる「普遍的なメソッド」なら、その程度の日記です。
三日で忘れられる「その程度の日記」を、こうも絶賛する理由は、何なのかしら?


……そんなワケで、ボクは、何巡も読み返すコトになった次第です。
……あの文章を、萌えキャラ関係者が大絶賛した、言下の論旨は何だったのか。
……それは、本当に、正しく読者に伝わっているのか。
……見出し、知ってるキャラの挿絵、それっぽいグラフ、それだけで盲目的に絶賛されてないか?
……それを、確かめるために。


結果としては、金字塔として次代に残すべき『未来性のあるメソッド』でした。
2016年の散文的な概念を『一本の黙示録』として集約した、と云う観点で。
あの記事を読む事で「2010年代の、萌えキャラ全盛期」の十年史が追える。


【 2 : 「反論」や「批評」を許さない、周囲の空気。】


「あの記事が、無条件で褒められている理由」を考える中で。
「あの記事に、違和感を感じた人々」にも、出くわしました。
……キッパリと「……アレは違うくない?」とは云わずとも。
……それとなく『……。(もにょもにょ)』って人。
……「……まぁ、良いけどね。」って、心の内を明かさなかった人。


なぜだろう?
オタクカルチャーの醍醐味の一つは「賛成と反対の拮抗」なのに?
堂々と、反対を主張するコトができない状況なのか、「萌えキャラ」の分野は?


そこにも、違和感を感じました。
トータルで見て、オーディエンスの反応が「 Yes が 100% 」の時には。
何かが、おかしいのです。狂っているのです。
わかるでしょう?
……世の中に「100%、完璧」なモノなど、まず、存在しないのです。
……例えば「90%、ほぼ完璧」でも「10%の『腑に落ちない点』」があるモノです。万事。


その『腑に落ちない点』を、それぞれが持ち寄って。
何が、引っ掛かるのか。
何が、納得できないのか。
それを意見交換しながら、互いが、新しい発見をして、目からウロコ。
それも、また、オタクカルチャーの楽しさ、なのですが。
……なぜ、それを、自由にできない?
……なぜ、100%と言っても良いぐらい、みんな『ほぼ、同じ、大賛成の反応』をする?


ボクの印象として。
「敵を作りたくない、だから、ちょっとした「違和感」などは言わない方が良いかな。」なのかな、と。
意見表明の自由が利かないカルチャーに、成長は、無いですけどね。
だって。
是正点を、より良く改善する事で、良いモノは「もっと良いモノ」へと進化するのに。
是正点を封印されたら、良いモノは「いつも通りの、良いモノ」で止まるじゃん。


『いつも通り』のままでは成長ません、コンテンツそのものが。
そう感じました。ボクは。


【 3 : ……で。具体的には、これから何をヤれば良いの?】


そこが、決定的に欠落してましたね。
それも、ボクの感じた違和感の一つでした。


「キャラクターを大切に!愛をもって運営を!」
……みんな、やってます。


「具体的に何をしたいのか、将来のビジョンを明確に!」
……だから、みんな、やってますってば。


「初めて見る人にも興味を持ってもらえる様に、キャラクターの魅力を…(以下略)」
……だから、みんな、やってますってば!(机ダァン!)


萌えキャラの関係者が、今、2017年に求めているのは。
その先の、次の具体的な『運営・運用の実践メソッド』なのです。


具体的には、何をやれば良いの?


・資金繰りの未来形、クラウドファンディングの有効活用?
・低予算、小ロット。商品数は少なくても、応援してくれる人に確実に届くグッズ展開?
・イベントへの積極的なアプローチ、物理的な直接的親交?
SNSを活かした「バーチャルで、いつも身近にいてくれる、お友達」感覚のファン交友?
・それぞれの足りない所を活かして共成する、コラボレーション・タイアップ?
・二次創作の活性化、それを軸として『ファンとファンによる、ファンコミュニティ』?
・共有専用ハッシュタグ等を活用した「応援団」や「親衛隊」の様な、一体型の集合応援?
・地域情報や企業情報の、こまめな発信?
・「中の人」の健康管理?
(「中の人など居ない!」とか冗談で誤魔化すとコケる、現実的に切実な、運営の大事な要素の一つ。)


キャラクターごとに、それぞれの都合や事情があります。
キャラクターごとに「できること」「できないこと」が、それぞれ異なります。


そうした、一人一人のキャラクター、が。
『自分の都合や事情に見合った、具体的な、ハウツー』のメソッド。
それを、2017年以降、ケース・スタディを拾い集めて。
将来的に、第二の「さらえみメソッド第二段(仮)的な、次の黙示録」を編纂して。
それを、次代(2020年以降)の「萌えキャラ」に、引き継ぐ。


……それが。
……『さらえみさんのメソッド』を活かして、キャラクターが歩んで行く未来、なのかな、と。
……それが、最終的な、ボクの個人の(ボクの個人の)感想でした。


読んだ瞬間「萌えキャラの未来は、永遠だよ!」つって、三日で忘れてしまう雑記、では無く。
この記事を礎の一つとして、さらに経験と実績を重ねて、三年後にも「萌えキャラ」が元気で居るために。


今の萌えキャラが、諸般の事情で、活動を終えようとも。
(任期満了、御役御免、途中放棄、などなど、良くも悪くも。)
次の時代に新誕した萌えキャラが、文化として脈々と愛されるための、未来への轍。
……そうした、大きな意味を持つ、メソッドの黙示録、なのかな。
……、と。