ねこのうんこ…

   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


「糞虫がぁあぁー!!」
今日も、元気な
核弾頭


   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


北朝鮮の核問題が落ち着いて、どうのこうの、……なんて話を冗談の肴にする気は無いですが。
『核弾頭』と云う単語に、妙な多意が加味されて、ニュアンスの伝達が難しい御時世。
今回は難しいコトは考えず、「すごい爆弾」とだけ認識して、読み流して下さい。


かつて。
「歩く核弾頭」の二つ名で畏怖された、金髪ツインドリルの太祖が居ました。
君が望む永遠』の「スカイテンプル」の若頭、大空寺あゆ
ラブプラス』の「デキシーズ」の姉ヶ崎寧々、ぐらい、手に負えない。(笑)
……ィャ、「手に負えない」ってのは、『性格の癖(難)がヤバイ』って意味では無く。
……「社信が厚くて頼れる手駒」だから、店長でも子飼いを持て余す、って意味。


大空寺あゆ
それはそれは、もう、最近のキャラを誰も彼も論破できるぐらいの、超絶な毒舌。
……と、云うほど、強烈な毒舌を発するレジェンドでは無いにせよ。(笑)
……「最近の金髪毒舌キャラ、は、このヒトの模倣」、と、云っても過言では無い。
……それぐらい、キャラクター性が確立していて、後世に甚大な影響を及ぼした。


…………、と、ボクは個人的に考えているのですが。
…………たぶん、異論の方が多いので、多くは語りません。(笑)


まぁ、萌えゲー大成期に跋扈した、ステレオタイプの「美少女キャラ」。
逆に「こんなキャラが注目される」って打算の産物の最たる典型、なのですが。
金髪で、ツインテールで、毒舌キャラを考案する場合。
意図的に、または、無意識的に。
このヒトが、言下の御手本として、未だに影響を及ぼしている、とは、思います。


悪の華。>


そんな、大空寺あゆ
口癖、と云うか、決めセリフ、みたいなモノがありまして。


「お前なんか、猫のウンコ踏めっ!」


……別段、名言でも至言でも格言でも無い、と、云うか。
……コレについては、至極どーでも良い話なのですが。(笑)


それとは、別に。
会話の端々に、いちいち付け加える単語ってのが、ありまして。


糞虫。


こっちが、今日の、本旨。


「猫のウンコ踏め」とか。
不謹慎を承知の上で、敢えて、悪辣下劣なブラックジョークを御容赦いただけるなら。
某、北の隣国の短(中)距離ミサイルよりも、破壊力がショボい爆発力だと思うのですが。(笑)
……強いのか弱いのか、何だか、よく分からない核弾頭。(笑)


糞虫。
コッチに関しては、割りと頻繁に、しかも秘密裏に、刺さる文脈で多用されます。
某、北の隣国の秘密工作員ぐらい、イヤなダメージを与えて来ます。
拉致だの、テロだの、不謹慎に不謹慎を重ねて揶揄するのは、自重しますけど。
「目に見えた露骨な攻撃」よりも「目に見えぬ侵略戦略」の方が、恐怖。
……持論を突き通すために、時には、毒舌よりもシビアなカタチで踏み込んで来ます。
……だからこそ、多くの信者が、毒舌や暴言の空々しさの奥底を敬愛した、とも、云えます。


つーか、まぁ。
当時としては先進的な「萌え絵」の見た目のインプリンティングが、忘れられない。
90's後期のオタクの、懐古と妄執による、長々しいヒイキ、とも云えるけどね。(笑)


それでも、毒舌や攻撃性は、さて置いて。


取り敢えず、見た目は『美少女』だったんですよ。
『美少女』だったからこそ、注目されたんです。
『美少女』だったからこそ、早々と、世間からは飽きられた感も否めませんが。


……、で、『悪の華』の話。


クソムシ。


「この発言の多用は、まさに、件の、大空寺あゆのインスパイアである」、とか。
……そんな、オタク評論家ぶった素っ頓狂な分析なんぞ、毛ほどにも主張しませんが。(笑)


一説によれば。
作者と深い関係にある知人から云われて、心を穿った言葉、であり。
この単語は『悪の華』の作品の本旨の骨子たる、重要な意味を持つセンテンス、です。


毒々しさ、醜々しさ、生々しさ。


凡そ、心の中の「見たくない、見せて欲しくない」部分を、敢えて、露呈するコトで。
不快感や醜悪をこそ、ドラマツルギーとして『魅せる』。


醜悪は、極限まで追究すると、美学になる。
「太宰ズム」と評すると、太宰治の愛読者から刺されそうな気もしますケド。
……出刃包丁、ジャックナイフ、では無く、『言刃』で。
……まぁ、太宰治さんが迷い込んだ心の迷路と似て非なる「闇」だと、ボクは思います。


…………、で。


会話にしても、行動にしても、その全てが『醜い』ワケでして。
それを、深淵の奥底まで追窮して病まぬ、作者の、人間美へのアンチテーゼ、こそが。
この作品の『美』であり、そこが、読者から愛されているワケでして。


ただの、性格破綻者同士の、ギスギスした悪意と強欲の馴れ合い、なのに。
こんなにも、多くの人々から指示されて、いよいよアニメになったワケなのですが。


原作では。
仲村にしても、佐伯にしても、相応に、厄介なヤツなのですが。
仲村にしても、佐伯にしても、相応に、「美少女」です。


特に、仲村。
見た目は、一応、100点満点で、70点くらい。
見た目でアドバンテージがあるから、少々の苦心苦労は甘んじたい。
だからこそ、あの、性格の腐敗と混沌が、始末が悪くて、厄介。


……なのですが。


アニメでは。
性格の腐敗と混沌を強調するために、見た目を、100点満点で、30点まで下げた。
ホラー映画の妖怪ぐらい、完全に、醜悪の化身としての役割を付随された。
わざと、仲村を「ウザイ」「キモい」だけに特化して、誇張した。


なんだろう。
仲村のキャラクターが、佐伯と対比して隠し持つ、仲村の『美』を。
アニメのスタッフが、全否定した理由が、ボクには理解できない。
……ただの「醜いヤツ」に成り下げて、醍醐味を完全に否定したのは、なぜ?
……原作の最大の持ち味を、バッサリ、全否定したのは、なぜ?
……そして。
……どうして原作者は、それを、諸手を挙げて大絶賛してるのかしら?
……自分の作品の画竜点睛を「それじゃ客が釣れない」って全否定されたのに。


仲村は、仲村で、見目は中の上だけど、性格が最低で。
佐伯は、佐伯で、見目は最高だけど、性格が中の上(退屈で、つまらない)で。
双方が、互いの「中の上」をシノギ削って、春日を取り合うからこそ。
最高の佐伯、が、最低の仲村、に、どうしても勝てぬからこそ。
その絶妙なバランスがあってこそ、『醜』と『美』の両極が成立するのに。


それを、アニメは。
完全に否定して、単純な「最低」と「最高」のシノギの削り合い、に、演出を変更。
……その、おかげで。
……原作ファンは幻滅し、新規顧客は遠ざかり、甚大なチャンス・ロス。
……この作品は、もう「お抱えのファンを離さない」しか、商機が無くなりました。
……あとは、アニメが終わったら、ブックオフの肥やし。
……アニメを放映している間に、死に物狂いで、稼ぐしか。


そんな、悲惨な状況なのに。
何よりも、解せないのは。


原作者が、今の状況を浮かれ、能天気に狂喜しているコト。


アニメになった、知名度が増えた、本が飛ぶように売れてる。
オレ、漫画家として、一生の富と名声を確立した!!
……って、妄信して、疑っていない。
……十年後には、餓死寸前まで印税が枯渇するコトに、気付いていない。


何だろう。
アニメ化されて、ウハウハで、狂喜する理屈には賛同します。
……けど。
……十年後の盛衰の悲観、よりも、現在の大成、に、目が眩んで。
……この生活が、一生、続く、……と、信じていらしゃる御様子で。


こんな、短慮な、バカ、が。
どうして、あんな『醜』『美』の絶妙な天秤の傑作を描けるのか。


ボクには、それが、解せない。


売れる前は、それこそ。
ドン底を這い蹲る者の底意地、が、不屈のトリガーだったのでしょうけれど。
足るを知り、満ちるに甘え、創作意欲が枯渇しても豊満に支えられている、今の状況で。
読者が、彼の世界観に、永続的に共感すると信じているのだろうかしら……。


ホント、十年後が気になる漫画家の一人です。悪い意味で。


読者に対して、侮蔑と恥辱を押し付けるコトで。
サディスティックな毒見を持ち味として、それがニーズとされている漫画家だから。
鏡面反射的に、氏に対して、この程度の毒なら言い放っても赦されると思うの。


名前だけが爆発的に周知されて、実態は、日陰を這うしかできないゴキブリ漫画家が。
懸命に飛ぶ蝿の烏合(無為な多数の集団)を、クソムシと誹り、笑うか。


……まぁ、それはそれで、毒気を欲するニーズの需要のバランスが形成されているですが。
……ただ、醜いだけで、美学も何も無いと思うのよね。
……「目に見えた誹謗中傷」によって、数だけで注目を誘っても、さ。
……AKBの信者からの罵倒で、数だけ掻き集めて人気を演出するキンタローさん、みたいな。