たて…

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その『盾』は
『矛』をも越える
打撃武器


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プリキュア史上でも、おそらく。
最強無比の堅牢強固を誇るであろう、鉄壁の守護神。
……ィャ、まぁ、宿命的に、プリキュアオールスターズは。
……歴々、全員が(性的な意味で)『鉄壁』ですけれど。(笑)


「私は友達が少ない。」などと、轟然と言い放ち、飽くまでも孤高に徹する、格闘家。
「ひだまり、ぽかぽか♪」の前口上、と、天真爛漫な笑顔、……とは、裏腹に。
幼少の砌より、金満と強欲に満ちた裏社会に揉まれて、育ち。
人間の「業」と「性(サガ)」を知り尽くし、修羅の求道を突き進む、武神。


そして。
四葉ありす嬢が辿り着いた、彼女の「武道」の、境地。


『矛』は『盾』に非ず、『盾』は『矛』に非ず。
『矛』は『矛』の、『盾』は『盾』の、それぞれの使命を果たすべし。
……否。
そもそも、武道兵法の真髄は『矛』『盾』に非ず。
……信じるべきは『己』なり、そして、『友』なり。


彼女の武道兵法には。
「矛盾」と云う概念、そのものが、存在しないのかなぁ、……と、思います。


友が『矛』なら、汝は『盾』となれ。
友が『盾』なら、汝は『矛』となれ。
とどの詰まり。
「その矛で、その盾を突いたら、どうなるの?」なんて、揚げ足なんぞ取らずに。
『矛』と『盾』のニ物の長所を、それぞれ如何無く、存分に発揮せよ。


個人的には。
たぶん、韓非子も、おなじコトを云いたかった、……と、解釈してるんですケドね。
真に、韓非子が、その行動に対して疑問を呈した相手、は。
『矛』と『盾』を売ろうと、チグハグな商売文句を並べる商人では、無く。
平和ボケして武道兵法を忘れ、茶化す、町民たち、だったのかしら、……と。


<ドキドキプリキュア!>


ともあれ。
歴々でも屈指の武闘派。
鉄血にして熱血にして冷血なる、堅牢強固なる『盾』。
否。
『盾』は、所詮、『矛』には非ず。


……、と。
……そう睨んだ、悪女にして麗女にして才女たる、マーモ様。


いつぞより、今作のジコチューは。
幹部クラスが、直々に、自分自身をジコチュー化する、……と云う。
(ビースト・モード。)
歴代の三悪とは異なる手業で、プリキュアを苦しめるワケでして。


そんなワケで。
自らの麗しき美体を、可憐なるバラと同化した、マーモ様。
ビオランテ」、……とかツッコんだ昭和世代、挙手。(笑)


キレイなバラには、トゲがある。
トゲ、どころか、植物性の触手攻撃で、アッと云う間に、三人を緊縛。
キュア生天目(攻撃)、キュア世話女房(間接)、キュアまこぴー。(攻撃)。


……一人、残されたのは、キュアセレブ。(防御)


ロゼッタ「マナちゃん達を、今すぐ、解放しなさい。」
マーモ「ふん。バリアしか能の無い『盾』のオマエに、何ができる?」
ロゼッタ「……。」




SE : ビシッ!!(構)
ロゼッタ「すこし、……頭を冷やしましょうか。」(違っ……)


……あー。
……マーモ様、明らかに、作戦ミス。
……なぜ、攻撃力最強の『矛』たる、キュアセレブをこそ拘束しなかった。(笑)


そして。
激昂のキュアセレブ、渾身の掌底にて、マーモ様の水月を一撃ッ!!


マーモ「ぐはっ!?」


…………とは、云うモノの。
…………やはり、そもそも、『盾』は『矛』に非ず。


キュアロゼッタの持ち技。
『カッチカチのロゼッタ・ウォール♪』。
アストロン。)
プリキュアロゼッタ・リフレクションっ!!』。
ひかりのかべ / リフレクター。)


トドメを決める、超必殺技を持たぬ、キュアロゼッタ
通常攻撃では、中ボス幹部のマーモ様には、決定打を与えられず。


しかし。
そもそも、武道兵法の真髄は『矛』『盾』に非ず。
信じるべきは『己』なり、そして、『友』なり。


ロゼッタプリキュアロゼッタ・リフレクションっ!!」
マーモ「はっ、だから、たかが『盾』で何ができると……」
ロゼッタ「はぁあぁッ!!」(投)
マーモ「何それッ!?!?……そんなのアリ????」


えーと、サウンドだけでは、何があったか、伝わりませんね。
解説。
『盾』しか持たない、キュアセレブ。
その『盾』(バリア)を、ぶん投げて『矛』(投げ武器)にしやがったッ!?


そりゃ、まぁ、ね。
通常『盾』ってのは、原則、鉄板だから。
「鈍器の様なモノ」をも優に超える、攻撃力の高い打撃武器、だけどさ。
「ディクショナリ・アタック」(辞書の角で殴る)の、数倍の破壊力はあるけど、さ。
……最近のRPGでは、『盾』も「攻撃」の要素として注目されていて。
……『世界樹の迷宮』の「シールド・スマイト」も「『盾』で殴って攻撃」だし。
……『モンスターハンター』の片手剣も、『盾』で打撃攻撃できたりして。


まぁ、なんだ。
達人が使えば『盾』は『矛』となり、達人が使えば『矛』は『盾』となる。


武道を極めた武神には、土台、得物(武器、防具)が何であれ、関係は無い。
『己』の力で、『友』の力で、打ち倒す。
……って、コトなのかしら。(笑)


そんなこんな、で。
堅牢強固、どころか、攻防一体。
防御も、攻撃も、完全無比の最強伝説を新たに作り上げた、キュアセレブ。


……なのですが。


例えば。
殺意の波動に目覚めたリュウにも、盟友のケン・マスターズが存在する様に。
例えば。
修羅を極めたる剣聖の覇王丸にも、羅刹に生きる刃友の牙神幻十朗が存在する要に。


「武」を極めたるモノの天命、永遠のライバルの存在。
……そんな感じの宿敵(好敵手)が、四葉ありす嬢にも、やはり存在するワケで。
……ライバルとの切磋琢磨があってこそ、今の、四葉ありす嬢が君臨するに至るワケで。


キュアセレブ、こと、四葉ありす嬢が最強たるに至る、修羅道の過渡。
その人生に於いて彼女と並び、修羅の道を共に歩いた、羅刹の腹心。
ある意味、今回、マーモ様よりも、四葉ありす嬢を苦戦させた。


最強の『盾』を穿つ、最強の『矛』。
今回、取って付けた様に沸いて出た、四葉ありす嬢のライバル。
……五星レイナ様の話、は、次回に持ち越します。


所詮。
「矛盾」とは、互い、相容れぬ存在であり。
「矛盾」とは、互い、相容れぬからこそのドラマツルギーであり。


次回は、そんな感じの話。
僕は友達が少ない』な残念系の人々が「類は友を呼ぶ」と、どうなるか。(笑)