たて…
※ ※ ※ ※ ※ ※
その『盾』は
『矛』をも越える
打撃武器
※ ※ ※ ※ ※ ※
プリキュア史上でも、おそらく。
最強無比の堅牢強固を誇るであろう、鉄壁の守護神。
……ィャ、まぁ、宿命的に、プリキュアオールスターズは。
……歴々、全員が(性的な意味で)『鉄壁』ですけれど。(笑)
「私は友達が少ない。」などと、轟然と言い放ち、飽くまでも孤高に徹する、格闘家。
「ひだまり、ぽかぽか♪」の前口上、と、天真爛漫な笑顔、……とは、裏腹に。
幼少の砌より、金満と強欲に満ちた裏社会に揉まれて、育ち。
人間の「業」と「性(サガ)」を知り尽くし、修羅の求道を突き進む、武神。
そして。
四葉ありす嬢が辿り着いた、彼女の「武道」の、境地。
『矛』は『盾』に非ず、『盾』は『矛』に非ず。
『矛』は『矛』の、『盾』は『盾』の、それぞれの使命を果たすべし。
……否。
そもそも、武道兵法の真髄は『矛』『盾』に非ず。
……信じるべきは『己』なり、そして、『友』なり。
彼女の武道兵法には。
「矛盾」と云う概念、そのものが、存在しないのかなぁ、……と、思います。
友が『矛』なら、汝は『盾』となれ。
友が『盾』なら、汝は『矛』となれ。
とどの詰まり。
「その矛で、その盾を突いたら、どうなるの?」なんて、揚げ足なんぞ取らずに。
『矛』と『盾』のニ物の長所を、それぞれ如何無く、存分に発揮せよ。
個人的には。
たぶん、韓非子も、おなじコトを云いたかった、……と、解釈してるんですケドね。
真に、韓非子が、その行動に対して疑問を呈した相手、は。
『矛』と『盾』を売ろうと、チグハグな商売文句を並べる商人では、無く。
平和ボケして武道兵法を忘れ、茶化す、町民たち、だったのかしら、……と。
<ドキドキプリキュア!>
ともあれ。
歴々でも屈指の武闘派。
鉄血にして熱血にして冷血なる、堅牢強固なる『盾』。
否。
『盾』は、所詮、『矛』には非ず。
……、と。
……そう睨んだ、悪女にして麗女にして才女たる、マーモ様。
いつぞより、今作のジコチューは。
幹部クラスが、直々に、自分自身をジコチュー化する、……と云う。
(ビースト・モード。)
歴代の三悪とは異なる手業で、プリキュアを苦しめるワケでして。
そんなワケで。
自らの麗しき美体を、可憐なるバラと同化した、マーモ様。
「ビオランテ」、……とかツッコんだ昭和世代、挙手。(笑)
キレイなバラには、トゲがある。
トゲ、どころか、植物性の触手攻撃で、アッと云う間に、三人を緊縛。
キュア生天目(攻撃)、キュア世話女房(間接)、キュアまこぴー。(攻撃)。
……一人、残されたのは、キュアセレブ。(防御)
ロゼッタ「マナちゃん達を、今すぐ、解放しなさい。」
マーモ「ふん。バリアしか能の無い『盾』のオマエに、何ができる?」
ロゼッタ「……。」
SE : ビシッ!!(構)
ロゼッタ「すこし、……頭を冷やしましょうか。」(違っ……)
……あー。
……マーモ様、明らかに、作戦ミス。
……なぜ、攻撃力最強の『矛』たる、キュアセレブをこそ拘束しなかった。(笑)
そして。
激昂のキュアセレブ、渾身の掌底にて、マーモ様の水月を一撃ッ!!
マーモ「ぐはっ!?」
…………とは、云うモノの。
…………やはり、そもそも、『盾』は『矛』に非ず。
キュアロゼッタの持ち技。
『カッチカチのロゼッタ・ウォール♪』。
(アストロン。)
『プリキュア・ロゼッタ・リフレクションっ!!』。
(ひかりのかべ / リフレクター。)
トドメを決める、超必殺技を持たぬ、キュアロゼッタ。
通常攻撃では、中ボス幹部のマーモ様には、決定打を与えられず。
しかし。
そもそも、武道兵法の真髄は『矛』『盾』に非ず。
信じるべきは『己』なり、そして、『友』なり。
ロゼッタ「プリキュア・ロゼッタ・リフレクションっ!!」
マーモ「はっ、だから、たかが『盾』で何ができると……」
ロゼッタ「はぁあぁッ!!」(投)
マーモ「何それッ!?!?……そんなのアリ????」
えーと、サウンドだけでは、何があったか、伝わりませんね。
解説。
『盾』しか持たない、キュアセレブ。
その『盾』(バリア)を、ぶん投げて『矛』(投げ武器)にしやがったッ!?
そりゃ、まぁ、ね。
通常『盾』ってのは、原則、鉄板だから。
「鈍器の様なモノ」をも優に超える、攻撃力の高い打撃武器、だけどさ。
「ディクショナリ・アタック」(辞書の角で殴る)の、数倍の破壊力はあるけど、さ。
……最近のRPGでは、『盾』も「攻撃」の要素として注目されていて。
……『世界樹の迷宮』の「シールド・スマイト」も「『盾』で殴って攻撃」だし。
……『モンスターハンター』の片手剣も、『盾』で打撃攻撃できたりして。
まぁ、なんだ。
達人が使えば『盾』は『矛』となり、達人が使えば『矛』は『盾』となる。
武道を極めた武神には、土台、得物(武器、防具)が何であれ、関係は無い。
『己』の力で、『友』の力で、打ち倒す。
……って、コトなのかしら。(笑)
そんなこんな、で。
堅牢強固、どころか、攻防一体。
防御も、攻撃も、完全無比の最強伝説を新たに作り上げた、キュアセレブ。
……なのですが。
例えば。
殺意の波動に目覚めたリュウにも、盟友のケン・マスターズが存在する様に。
例えば。
修羅を極めたる剣聖の覇王丸にも、羅刹に生きる刃友の牙神幻十朗が存在する要に。
「武」を極めたるモノの天命、永遠のライバルの存在。
……そんな感じの宿敵(好敵手)が、四葉ありす嬢にも、やはり存在するワケで。
……ライバルとの切磋琢磨があってこそ、今の、四葉ありす嬢が君臨するに至るワケで。
キュアセレブ、こと、四葉ありす嬢が最強たるに至る、修羅道の過渡。
その人生に於いて彼女と並び、修羅の道を共に歩いた、羅刹の腹心。
ある意味、今回、マーモ様よりも、四葉ありす嬢を苦戦させた。
最強の『盾』を穿つ、最強の『矛』。
今回、取って付けた様に沸いて出た、四葉ありす嬢のライバル。
……五星レイナ様の話、は、次回に持ち越します。
所詮。
「矛盾」とは、互い、相容れぬ存在であり。
「矛盾」とは、互い、相容れぬからこそのドラマツルギーであり。
次回は、そんな感じの話。
『僕は友達が少ない』な残念系の人々が「類は友を呼ぶ」と、どうなるか。(笑)