じょうほう…

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その電話…
「窮」(急)を要する
取り急ぎ?


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窮。
行き詰まる、切羽詰まる、(危機、懸念、などが)極まる。


急。
急ぐ、慌てる、先走る。


結果論、今回の淡路震災では。
比較的、被害が少なくて済んだからこそ、考える余裕があっての事なのですが。
(「少なくて済んだ」とは云え、決して、0 では無い。)


大規模な、広域災害の緊急時。
歴史的に、数々の諸問題がクローズアップされて、後学されるワケですが。
……その中の、一つに。
……「電話網や通信網の混乱により『緊急連絡』ができない」なる問題が、あります。


災害地域に、通信が、一時的に集中して。
大量の「情報」により、インフラがパンクして、機能停止して。
緊急を問わず、雑談を問わず、すべての『情報』が遮断してしまう現象。


阪神淡路大震災東日本大震災、……を、筆頭に。
防災に於いて「もしも……」の悪側事態が考えられる場合。
可能であれば、悪側事態に備えて先手を打ち、最悪のケースを回避するための考案を練るのが。
すべからく、一人一人の注意義務として、広く定着しつつある世の中ですが。


例えば。
倒れそうな家具などは、固定する。
出火や失火が考えられる場所には、更なる延焼が予想される物を並べない。
水道の使用不可にも対応できる用、湯舟には、常時、残り湯を張っておく。
非常食、備蓄飲料水、応急救急医療セット、などは、常に「いつでも使える」状態にしておく。
(気が付いたら、使用期限が切れていて使えない。……なんてコトが、無い様にしておく。)
……など。


個人レベルでは、啓蒙が浸透して、意識が高まる一方で。
マス・コミュニティや、ローカル・コミュニティでは、未解決の課題も多いです。
地域に住まう、一人では避難できない「社会的弱者」を、みんなで、どう支援するか。
老朽化した建築インフラ(避難公共施設、道路や鉄道、ライフライン)を、どう改善するか。
事後の生活の長期的な実態を、具体的に、どうサポートするか。
……などなど。


一人一人の意識では、どうにもならない問題から。
一人一人の意識によっては、どうにか解決の糸口が見える物まで。
万全を模索する試行錯誤が、各地の自治体で、講じられている自今。


その中の、一つ。
災害緊急時の、火急の連絡網の混乱や遮断を、どう回避するか。


それは。
「一人一人の意識によって、どうにか解決の糸口が見える問題」です。
つまり。
被災地域の外のヒトは、一時的に、一切の連絡行動を停止する。
10分〜20分ぐらいで良いです。
その間に、救命救急、事故、火災、などの『緊急連絡』だけが「情報インフラ」を駆け抜ける。
そんな仕組みを、みんなで協力して、実践すれば良いのです。


……物理的な問題(電話線の破断など)で『緊急連絡』すら侭ならない事態も、考えられますが。
……『緊急連絡』が届いても、どうにも手が打てない事態も、考えられますが。


せめて、一命。
『緊急連絡』が届く事によって、救える生命があるのであれば。
そのために、みんなが協力して、助ける意識を自責すると云うのは、大切な事だと思います。


しかし。
現実は、逆。
一人の生命の存亡より、自分の知人の安否の方が、心配で。
親族や友人からの大量の連絡が「情報インフラ」を妨害する、そんな非道が、常識でした。
……『常識でした』。
……飽くまで、過去形。
……すこしずつ、すこしずつ、意識が高まり、自制の意識が広まりを見せて。
……緊急時の、無駄な連絡による「情報インフラ」のパンクは回避されています。


なのですが。
無駄な連絡の自制によって、一命を救う大切さ」を、国民が強く意識する、一方で。


テレビメディアは、マスメディアは。
被災地に、大量の連絡を発信して、貪欲に「最新情報」を、乞い。
そうやって「情報インフラ」をパンクさせて『緊急連絡』を妨害して。
自社の営利を優先して、救命の一命を見殺しにする、テロリズムを横行してるんですね。今も。


昨日も、見事に。
そうした『営利を優先した、非道な、情報テロ』を、いつも通りに平然と行っていたので。
なんつーか、やるせない気持ちになりました。


そうやって、大量の連絡を、マスメディアやマスコミが一斉に凶行するコトで、さ。
『緊急連絡』が妨害されて「救われるハズの一命が、一殺に変わる」って最悪の事態を、さ。
ちゃんと、明確に被害を想定した上で、それでも敢えて。
『緊急連絡』より「最新情報」を優先して、一命より一殺を選ぶんですね。マスコミは。


そりゃ、まぁ。
「最新情報」ってのは、一社一利に止まらぬ、公共の必要情報かも知れませんよ?
そりゃ、まぁ。
今回の地震では、被害が少なかったから、そうした問題も発生しませんでしたよ?


でも、ね。
今後、同等の事例が発生して、同等の『営利を優先した、非道な、情報テロ』によって。
『緊急連絡』が「最新情報」によって妨害されて、一命が、一殺になってしまった時。
それでも、一命を一殺してまで、意義と価値のある「最新情報」を乞う、……と???


ボクには、到底、理解できません。


最悪の事態が、前々から、想定されていて。
それを、個々(各企業)の努力によって、回避できるための具体的な方策が確立しているのに。
「最悪の事態を回避する具体策」を無視して『最悪の事態』を選ぶ、マスコミのテロリズム
……『緊急連絡』を妨害して「最新情報」を得る、その目的が。
……視聴率や購買率(情報会社の個々の利益)以上に、どれほどの意義があるコトなのか。
……それは、救われるべき一命を、敢えて一殺してでも得るべき、意義のある事なのか。


災害発生時の、被災地域への連絡の局地集中を自制(我慢)するコトによって。
『緊急連絡』が一命を繋ぐ。
……その道理を踏み潰し、敢えて、一命を一殺へと転化する非道を突き進むのは、何故ですか?
……『緊急連絡』を妨害してまで「最新情報」を乞う、その理由は、何故ですか???