らぶらいぶ…

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現実を
見てる眼(まなこ)が
見る夢は……


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目下、番組が始まった当初は。
アイカツ!』と『AKB0048』を足して 2 で割った、便乗商法だと思っていたですが。(笑)


アイカツ!』は、そもそも『プリティーリズム』の尻馬を狙っていて。
AKB0048』は、土台、AKB48知名度にカコ付けた便乗商法で。
比較に据えるべき対象が、どっちも、……まァ、アレでして。(笑)


オリジナリティうんぬん、に、ついては、あんまり気にしないで。
見たままを素直に楽しむタイプのアニメなんだなぁー、と。


ラブライブ!


「学校のピンチを救うべく、アイドル的な活動をする」。
……と、云う意味では『TARI TARI』の路線にも似ていて。
(事務所の困窮から這い上がるのが主目的の『IDOL M@STER(アニメ版)』に近い。)


「学業の本懐として、アイドル的な活動を第一本旨とする。」。
……と、云う意味では『マジラブ1000%』のニュアンスも感じつつ。
(『けいおん!』は、「自分たちが楽しむ」が第一目的で、微妙に違う。)
(『マジラブ1000%』は、「自分たちの活動で、第三者に何かしらを与える」のが第一目的。)


まァ、アレだ。
ラブライブ!』として、何が云いたいのか、まったく芯が無い。(笑)
カワイイ二次元キャラクターが、歌唱や演舞に興じてる様子に。
ウツツを抜かして、口先だけで「萌えー♪」とか云ってれば良いだけの作品かしら、と。


根本的に、アニメなんて、大半が、そうですけれど。
そんな中でも、一応、個々に『伝えたいコト』ってのが、それぞれに、あるワケで。


プリティーリズム』であれば。
「努力と根性と友情があれば、夢を突き抜けて、その先に翔べる!」、的な。


アイカツ!』であれば。
「夢の実現には、具体性を意識した堅実なスタンスが必要」、的な。


それぞれ、見た目やコンセプトでは、似た様なコトをヤっていても。
それぞれ、主義信条の微細なニュアンスの差、を、意識して、見てみると。
「作品ごとの個性」ってヤツが見えて来て、別物として、楽しめたりしまス。


……、で、『ラブライブ!
「自分を飾らず、偽らず、ヤりたい事には、まっすぐに挑戦しよう!」、的な。
自分にウソを吐くコトは、友達にウソを吐くのと同罪だよ、……とか。
要するに。
他人を慮るのであれば、何よりも、まず自分に対して実直であれ、と。


ヤりたい事は「ヤりたい」と主張しろ、と。
ヤりたくない事は「ヤりたくない」と主張しろ、と。
その上で。
双方の「ヤりたい」「ヤりたくない」の齟齬(そご)は、後から、どうにでもなる、と。
もちろん、その確執や軋轢を乗り越えるのは、それはそれで大変なのですが。
それを避けるために、本意を封殺して体裁だけ取り繕っても、何も解決しない、と。


アイドル系のアニメ、……として、見てみれば。
相応、普通に、一般的に、面白いアニメでした。


なのですが。
一つだけ感じた、大きな、違和感。


この作品も、他作の流れに沿い、時代の流れに順じて。
出演声優さんが、現実世界へと、スピンアウトして。
生身のアイドルとして、歌唱や演舞の活動を並業しています。
それ自体は、まったく、自然な流れなのですが。
……例えば。
……アイドル活動と云うか、歌唱や演舞の披露なんぞ、まったく必要性が無いにも関わらず。
……『まんがーる』とか『ゆるゆり』とか、何でもかんでも、普通にヤってますから。


出演声優が、生身のアイドルとして。
声優仕事そっちのけ、で、別の稼業に精を出し、尽力する、ってのは。
賛否がどうであれ、今となっては、当たり前の時代ですから。
「『声優』と云う職業の枠を超えて、もっと多くのヒトにエンタティメントを提供できる」とか。
「余計なコトをヤってる間に『声優』としての職責を果たすべく、己の職責に集中しろ」とか。


ただ。


「自分を飾らず、偽らず、ヤりたい事には、まっすぐに挑戦しよう!」。


それを、メインコンセプトに据えた作品にて、役者として、立ち回り。
台本に書かれてある台詞とは云え、それを信念の如く視聴者に訴える、中の人たち。
この作品に出演していた、『声優』さん達の。
彼女たちの本意が、どこにあるのかが、それが分かりませんでした。


生身でアイドル稼業も並業しつつ、アニメを介したエンタティメントの可能性を求道したいの?
……だったら。
そもそも『声優』としての職責が中途半端な身の上が追い求める、エンタティメントって?


「アイドル活動に尽力する女の子」を演じてはいるけれど、本懐は『声優』でありたいの?
……だったら。
なぜ『声優』としての職腕の鍛錬に費やすべき時間を、アイドルごっこに浪費しているの?


どっちなんですかね。
ラブライブ!』に出演しつつ、生身のスピンアウトでアイドル業も並業していた声優さんたちは。
自分を飾らず、自分を偽らず。
結局、何がヤりたかったのだろうか、…………と。


そんなこんな、の、エイプリル・フール
ウソでは無いにしても、自分の本意を無視してまで、社会的な体裁だけしか見ずに。
虚栄と脚色の果てに見る夢(エンタティメント)、って、何なのかしら、……と。