えんかくそうさ…

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本日は真面目な内容につき、575は休載とします。


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ネコの日。
こっちでは「……にゃう♪」とか、能天気なネタには走りません。
なぜなら。
今日は、割りと、真面目な話だから。


云わずもがな、語らずもがな。
いわゆる「遠隔操作ウィルス事件(仮)」の『容疑者』が、警察の手に渡りました。
レトリックとしては「警察の手に堕ちました」と、表記したい所なのですが。
彼が今回の犯罪に関与した、その決定的な事実が法律的に確定されるまで、は。
被疑者(容疑者)は、一市民として、ボクやアナタと同等の人権を持つので。
有名税と称して、中傷したり、揶揄したり、などの粗暴は許されません。


報道にて、キッパリと実名が晒されているのに、当ブログでは名前に触れないのも。
その辺の「一市民の、一市民に対する、人権の擁護」の観点です。


ともあれ。
『パソコンの手腕を濫用して、人様に迷惑を掛けるプログラムを作成して、混乱と実害を招いた』。
……と、その真偽も含めて、社会から注目されている、件の容疑者。


仮に。
両極、現時点で考えられる二つの可能性を、振幅を最大限まで屈解して。
両方とも真の可能性があり、両方とも偽の可能性もあり、その両論は対等である、と。
どちらが事実であっても、二つの if を同時進行で考えていただく、として。


・彼が、真犯人である場合。


色々と、小手先の偽装工作を醸しつつ、所々での凡ミス。
(犯行に使用したのでは無いかとされるメールアドレスに、関係所在を記載する……、など。)
※ : 自宅や個人私用、では無く、犯行が行われたと猜疑されている場所の所在。
黙っていれば迷宮入りだったのに、わざわざ、ヒントを散りばめる劇場型犯罪
……そして。
……結果論として、厳然と事実として存在する「無関係な一市民に対する、社会的実害」。
……それを何とも考えていない、善悪感覚の麻痺。
……ただ、自分の愉悦と快感(自分はスゴイ人間なのだと世に知らしめるカタルシス)のために。


まぁ、多くは語りませんけれど。
取り敢えず、それはそれとして、此処で話を止めます。


・彼が、真犯人では無く、無実の冤罪であった場合。


冤罪を架せられているのに、客観的に、犯人像の分析を試みる、余裕。
(犯人はオタクだとか、犯人はパソコン技術のスペシャリストとか、供述している。)
「ボクは犯人じゃない、ボクは何も知らない」と。
一点張りに、自分の無関係だけを主張していれば、猜疑の眼は薄れるのに。
わざわざ「自分は犯人じゃないけど、ボクも特異な人間だよ」とか吹聴するから。
警察も、メディアも、もう『彼が、真犯人である』と錯覚的に前提していて。
……これで、彼の犯行だと法律的に実証できなかった、と、したら。
※ : まったく別の犯人がいて、彼が本当に無関係であった、と、しても。
※ : 彼が真犯人だけど、法廷の場で、それを客観的に実証できなかった、と、しても。
……警察と、メディアの、『容疑者』の人権に対する軽視の現実が、まざまざと浮き彫りに。


土台、ボクは『彼は、無関係の無実である』とする前提で、話を進めてますが。
もし。
彼が、実際、無関係の無実であった、と、して。
冤罪を架せられて、これだけ余裕を以って、自分の立場を超えて物事を考えられるのだから。
彼が追う心の傷は、小さいのかな……、とも思ったりします。
日本の司法の概念は、根本的な部分から間違っている、と、覚悟していて。
その上で。
以後、必要があれば、損害賠償を請求したりもできる強い人なのかな、と。


ともあれ。
以下、本日の、論旨。


報道の一説によれば。
『容疑者』は、頻繁にネコカフェに通い詰める、愛猫家だった……、とかで。
通い詰めていたがメイド喫茶、だったら、かなり話は違っていた感もありますが。
いつもならカッコワライを付けてオチとする所ですが、そうも言っていられない、真摯な事態。


それは、さておき。
俗説として。
『猫を好きだと云うヒトに、悪人は、いない』、とか。
そんな感じの都市伝説が、世の中には、侭、点在しているワケなのですが。


なのですが。
件の『容疑者』の、彼。
真犯人なのか、無関係なのか、その話は、司法の今後に一任するとして。
猫が好きなのか、嫌いなのか、その辺の真偽不明瞭な報道情報も、鑑みて。


あの人は、悪人なのだろか。


無論、猫が好きでも悪人だって、いるでしょう。
無論、猫はキライだけど善人って人も、いるでしょう。
無論、猫にも犬にも興味は無く、善人でも悪人でも無い人だって、いるでしょう。


ネコカフェに通う。


それは、マスコミが、視聴率を稼ぐために脚色した情報なのですが。
(「脚色」と云うか「誇張」と云うか、この事件に人々の関心を向けさせるための宣伝灯。)
それは、それとして。
ネコカフェに通っていたのは、事実ですし。
猫が好き、猫がキライ、は、どっちにしても、まったく意味の無い個人的趣味であり。
だから、そもそも、「猫がどーこー」なんて話を差し挟むコト自体が、間違いなのですが。


なのですが。
それでも、やっぱり。


あの人は、悪人なのだろうか。


真犯人にしても、冤罪にしても。
猫に対して、無心の助け(癒し)を乞う、……と、云うのは。
今回の事件とは別問題で、心の透き間を工面するセーフティーネットを欲していたのかな、と。
それを、一連の出来事が発生する前に、何とかできなかったのかな、と。