こはる…

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立春記、
四寒三温。
春、まだ来ぬ…


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愛妻の日。
新妻リンコで一ネタ描こうと思って、寒いので挫折した、そんな寒中ご挨拶。
天気予報では「比較的、温かく、三月中旬並みの……」とか言ってましたケド。
それって「十二月中旬並みの…」と、ほぼ、同義語だと思うの。(笑)


寒いのが苦手なヒトには、寒いんですよ。
二月としては異例の、最高気温 15 度とか云われても。
十二月中旬の「小春日和」だろうが。
三月中旬の「小春、の、日和」だろうが。


Kanon


そんなワケで。
今年の冬は、もう、全体的に、がっつり寒いですよね。
たぶん、キングフロストが、TOKYOミレニアムを凍結させるべく暗躍してる。
……って、何の話ですか?(笑)


そんなワケで。
Kanon』のサウンドトラックが、自室で、ヘビーローテーションの自今。
とにかく映えるのよ。この厳しい寒さに。あの音楽が。
なんか、音楽を聴きながら、満身しみじみと悦に浸るってのは、久しぶりの感覚です。
どっぷり、あの世界観を思い出しつつ、聴き入ってます。


ともあれ。
上記、キングフロストの一例を挙げましたが。
ゲームの内容、ってのは、ヒトにより、作品により、多少の差は有りますが。
ヒトによっては、モノによっては。
十年、二十年、ぐらいの超長期スパンで、記憶に残っているエピソードってのが、ありまして。


殊、RPGとかであれば。
レベル上げとか、育成とか、レアハンティングとか、サブイベント網羅とか。
他にもヤる事が多いので、それと同期してイベントも覚えている率が高いワケですが。


殊、美少女ゲーム(ギャルゲー、アダルトゲーム)の場合。
ダラダラと、誰が書いたとも知れぬチープな会話劇を、延々と読み続けるだけなので。
どうしても無意識ルーチンで、淡々とボタンを押すだけの無為な作業となり。
諸所の、センテンス、エピソード、ってのは、それほど記憶には残りません。
いざ、物語の佳境へと向かうに至るストーリーのメインベースの骨子ぐらいは覚えてるケド。
読み捨てられるコトが前提の、日常消化の会話イベントなんざ、風呂に入ったら忘れます。


……なのですが、美少女ゲームの場合、特に。
(……ィャ、RPGとか、アクションとか、シューティングとか、他ジャンルにも云えますけど。)
……「音楽と併せて、場面場面の記憶が蘇える」ってのも、ありまして。
……さすがに、一文一句、明然と思い出すコトは無理にしても。
……フッと、漠然と、まったく至極どーでも良い、サブエピソードを思い出したりして。


水瀬名雪、と、相沢祐一、の、ある日の通学会話。
無視しても、ストーリー本編には影響が無い、幕間のプチ会話。


祐一「……ううっ、今朝も冷えるなぁ」
名雪「そうかなぁ?……今朝は、これでも温かい方だよぉ?」
祐一「この寒さで『温かい』だって?……その感覚、信じられん。」
名雪「祐一も、寒さに慣れたら、そのうち分かる様になるよ」
祐一「慣れたいとも思わん」
名雪「ふぁいとっ、だよ!」


不意に、思い出した場面。


今朝は、これでも温かい方だよ。
寒さに慣れたら、そのうち分かる様になる。


そんな感じの会話。


確かに、自今、異様に寒い日が続いています。
そんな中で、2013年1月31日、は。
寒いのが苦手なヒトにしてみれば、寒いコトは寒いのですが。
なるほど、温かいと云われてみれば温かい、そんな、小春の日和でした。


あー。
名雪が、あの会話で話していたのは、たぶん、この感覚なのかなー、……って。
十余年前、下手をすれば二十年前とかに左手中指の指先が届きそうな、そんな過去の話なのに。
記憶の片鱗、ってのは、時々、妙なカタチで思い出を引っ張り出して来るモノで。


今年の寒さは、殊、『Kanon』を思い出させる。
そんな郷愁を胸に、遠からず来るであろう春を待つ、そんな寒中。