かいせんふとまき…

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タラバガニ。
マグロ、サーモン。
いくら、うに。


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巡音ルカ生誕祭、とかで。
『Project mirai』でも、電光掲示板に祝電が届いたり、地味にケーキが贈呈されたり。
そこかしこで、密かに人気者のルカを祝う祭典が、ちらりほらり。


……で、「巡音ルカ」をキーワードに探索していると。
……度々、「たこルカ」なる副産物に、侭、遭遇する機会が多いです。
……その兼ね合いで、やたらと、マグロとのコラボが多い「たこルカ」なのですが。


今日は、そんなこんなの巡音ルカの話題とは、まったく何の関係も無く。(ぉぃ。)
本日の論旨の主役は、ルカのアトリビュートとして注目されている、マグロ。
初音ミク = ネギ、鏡音リン = ロードローラー、みたいな感じの象徴的アイテム。)


世間では、節分が近いです、が。
なんだか、今年は。
バレンタインデーよりも、節分の方に、各商戦が気合いを込めている感が。
……まぁ、バレンタインデーは、改めて商戦を誇示しなくても売れるし、ね。
……節分は「節分フェアですよー♪」って宣伝しまくらないと、顧客が興味を示さない。
……特に『恵方巻き』の風習が平成以後に注目され始めた、東日本では。
(西日本、特に、近畿では、古来より『節分 = 恵方巻き』の不文律が定着していた。)


……、で。


恵方巻き』、ってのは。
まがいなりにも、一応、縁起物なので。
おせち料理」と同等、最低限にして王道たる、具材のベースルールってのが有りまして。
カンピョウ
・タマゴ。(伊達巻きの細切り、または、金糸玉子)。
・アナゴ。
・桜デンブ。
……みたいな感じで、多少の差分は有れども、原則的には似たり寄ったりです。
(タクアンやキュウリが入ったり、入らなかったり。)
(桜デンブ、では無く、桜エビ、だったり。)


なのですが。
平成以後、殊、平成二十年を越えてより。
大手スーパーやコンビニにて、商戦として、クローズアップされている『恵方巻き』は。
古来のベースルールを無視した「グルメ志向、味重視」が、妙に目立ちます。


まぁ、わざわざ好き好んで、カンピョウやタマゴの太巻きなんざ、誰が買うかと。(笑)
ヒトにも寄りますが、アナゴの甘辛い食感が苦手、とか云うヒトも居ますし、ね。
……そんなワケで。
……タラバガニ、サーモン、マグロ(トロ)、などの『海鮮巻き』とか。
……がっつり、焼き肉を巻いた『焼き肉巻き』とか。
……チャーハン、ドライカレー、なんかを太巻きにしてしまう例なども。


そりゃ、まぁ。
外道も度が過ぎると『節分ロールケーキ』なんて便乗商売も目立つ自今ですから。(笑)
要するに。
恵方(2013年は、南南東)に向いて、丸かぶり」と云う体裁さえ、維持できれば。
食べるモノは、筒状の巻きモノなら何でも良いじゃん……、って考え方には。
ボクとしても「個人個人が、好きなモノを自由に食ってろ」ってコトで、異論は無いです。


具材ごとに信仰されている、それぞれの食材の「縁起」や「ゲン担ぎ」については。
そりゃ、相応、近畿の人間なので、気になる次第では、ありますけれど。
そこは、それ。
イワシの頭も信心。
喰うヒトが縁起物だと信じれば、マグロもイワシも厄払いの福魚になるのかな、と。


ただ。
ただ、ね。


カネにモノを言わせて、お高い、グルメ志向のゼイタク太巻き
マグロ(トロ)とか、焼き肉とか。
味覚を充足させるための、ちょっとした欲望ですよネェ。
カンピョウやタマゴやアナゴじゃ物足りない、って、ワガママですよネェ。


……それって、さ。
……逆に、鬼を呼び込む、心のスキになってる気がするのよね。


抽象的で、詩的な言い回しでは、伝わりにくいですか。
では、実もフタも無く、バッサリと毒舌で言い換えましょうか。


ゼイタク者には、バチが当たるぞ。


手前勝手の強欲とワガママで、古来のルールを無視して、味覚の嗜好を第一に考えて。
そうした人々の需要とカネに漬け込んで、全国的に広がりを見せる、節分商戦。
「美味しいモノが食べたい」とか「カネが欲しい」とか。
そんな薄汚れた心で、どの口先が「福は内♪」なんて能天気なセリフを吐けるのか。(笑)


そもそも、「福」を何だと思ってるんだろう。
「福」の何たるかを無視して、ただ、自分の欲のままに騒ぎ立てるのだから。
当然、「鬼(強欲、ワガママ)」の方が、むしろ、寄り付くって話ですよ。


厳格に、『恵方巻き』の食材の古来のルールを守れ……、とは、言いませんが。
お高いカネを出してまで、美味しい『恵方巻き』を喰うコトが「福」なのですか?
……そんな、さもしい、一時的なマヤカシの幸福で、満足なんですか?
……それが、アナタにとって、内に呼び招きたい『福』なんですか?


……とは、言いつつ。


……上記のボクの自論に、真っ向から自分で相対する、ボク自身の反論。


『節分ロールケーキ』。


もはや、米ですら無い、カネとグルメだけしか考えていない、強欲の産物です。
完全に「鬼(病魔)」を呼び込む、呪いのバッドアイテムと言っても良いでしょう。
一瞬、刹那的なマヤカシの幸福が、味覚と胃袋に浸透する気もしますケド。
それが、本当に『福』なのか、と。


……上記のボクは、確かに、マグロや焼き肉を介して、その様に問いました。
……その上記の問いに対して、ボク自身の反論。


ィャ、もう、素直に幸福ですよ。
『節分ロールケーキ』を食ってる時は、そりゃーもう。
例え、刹那の愉悦であろうとも、それを『福』だとボクは信心します。
……幸福か、至福か、裕福か。
……いずれにしても「鬼(強欲)」に類する、人間の哀しき業であっても。
……それはそれで良い、そうした『(虚飾の)福』に慰められるのも良いかな、と。


人間の心の中には、結局。
鬼よりも、福よりも、殊更、タチが悪い『人』が巣食うているのですよ。
鬼が出て行こうとも、福が招き入れられようとも、『人』は変わらぬモノですよ。


♪ 神様、この歌が聞こえるかい?
♪ アナタが望んでいなくても
♪ ボクは笑っていたいんです、泣きたい時は泣きたいんです
♪ 最期はいつだって、No Logic...


(『NO LOGIC』 / song by 巡音ルカ。)