しおきゃらめる…

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酢豚には
パイナップルは
いりません


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ドライカレーに、たまーに、レーズンが入っていたりするコトって、ありませんか?
……ちょっと、ニュアンスが伝わりませんか。
……そうですか。


では。
酢豚にパイナップル、このコラボ、許せますか?(笑)


今日は、そんな感じの話。
相容れぬモノがコラボすると、不思議な味が出る反面、好みが大きく分断する条理。


その前に、前説。
ボクは、塩チョコレート、塩キャラメル、が、断固、許せないタイプの人間です。
ボクは、チョコ味のポテトチップス、が、断固、許せないタイプの人間です。
……べつに、ボクの食の好き嫌いがどーこー、とか、そんな話では無いです。
……世の中には、塩チョコレート、塩キャラメルが、大好きなヒトだって、居ます。
……世の中には、「ポテトチップス = 辛い」と云う常軌不文律に飽きたってヒトも、居ます。


極論。
ボクは、一日ぐらいなら、三食、チーズ料理でもバッチ来いですが。
異国迷路のクロワーゼ』の湯音、は、チーズが反吐が出るほどキライだそうで。
オンライン、オフライン、どちらを問わず、チーズなんぞ見たくも無いってヒトも、居ます。


琴浦さん


最初、見た時には。
悪心による胸焼けにより、吐き気がしました。
……ただの「ゆる萌え四コマ」系のアニメでは、客に見向きもされないからって、さ。
……人目を引くために、べったり、シリアス設定でコーティングするってのも、どうよ。


なんだろう。
塩チョコレートだと出されたモノが、ポテトチップス(しお味)よりも、塩辛かった。
……そんな感じでした。
……「ゆる萌え」アニメだと見せてくれたモノが、超シリアス。


中二病でも恋がしたい!』も、そーだけどさ。
主人公が、ともすれば「キチガイ」と揶揄される手合いの変わり者となってしまうに至る遍歴を、さ。
わざわざ、全面的に、説明してくれなくても良い。
……『マリア様がみてる』の藤堂志摩子、みたいに、さ。
……『らきすた』の泉こなた、みたいに、さ。
……サラッと、行間に「実は、こんな過去がありまして……」みたいな感じで、良い。


隠し味にシリアスを混ぜたつもりが、隠し味が本味になって、全部がダメになった。
そんな感じに見えました。
琴浦さん』。


なのですが。
「……まぁ「ゆる萌え」一択じゃ、最近は客の興味は引けないしなぁ……」と。
コレはシリアスなアニメだ、と、割り切って、そっちの覚悟で見てみたら。


なるほど。
「パイナップル・フルーツミックスに、豚肉のカタマリが転がってる」、では無く。
飽くまで。
「酢豚に、パイナップルが転がってる」、と云うニュアンスのバランス。


琴浦さん』に於ける、「ゆる萌え」と「シリアス」の度合い。
……塩チョコレートが好きなヒトも、居る様に。
……「ゆる萌え+シリアス」が好きなヒトもいるのかな、と。
……ポテトチップス(チョコ味)みたいなモノなのかな、と。


元来、『甘い』のが前提の料理に、予想外に混ぜられた、辛味。
元来、『辛い』のが前提の料理に、予想外に混ぜられた、甘味。
……「甘酸っぱい」とか「あまから」とか、そんな感じなのかな、と。
……タンドリーチキンとか、南蛮漬けとか、そんな感じなのかな、と。


まぁ。
ただの「ゆる萌え」では人目を引けないから、強引にシリアスを混ぜて、人目を引きたい。
その打算が露骨に全面に出ちゃってる、作者の未熟については、フォローの余地も無いですが。
……「ゆる萌え+シリアス」。
……コレはコレで、一つのカテゴリとして、作品が成立する余地のある一角なのかなぁ、と。
……第一印象の完全否定とは裏腹に、シリアスアニメとして期待している自分が居たりして。


ちょっと視点を変えて見ると、キライなモノも、なんとか受け入れられる。
好きに転じるコトは無いにせよ、それを「好き」と主張する側の言い分が、分かる気がする。
何とも、解釈の小難しいアニメが始まったモンだと思いました。


最後に、改めて。
個人的な、正直な、率直な、感想を云わせて貰えば。
森田さんは無口。』ぐらい、ウラに何も無いスタンダードな「ゆる萌え」として、見たい。


チョコレートは、やっぱり、チョコレートとして食べたい。
「ゆる萌え」は、やっぱり、「ゆる萌え」として見たい。