どよううし…

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本日は
日曜だけど
土曜(土用)丑


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著作権制度の日。
何気に、赤座さん家の\あっかり〜ん/よりも地味に影が薄い、桜あかりの誕生日。
桜あかり、とか説明されても、どの「あかり」だか大半のヒトは知らないと思います。
気になるヒトは『ジュエルペット』と併せて検索。
……ああ、あと。
竜宮レナの誕生日だったりもするそうです。
嘘だっ!!!!(ホントです。)


そんなこんなの、今年の土用の丑
丑と云えば「牛」ダロ、……ってなワケで。
文字通り、牛丼と鰻丼を足して2で割った様な、がっつり系のメニュー、が。
チェーン店の牛丼屋さんで、そこはかとなく増えた気がする自今の猛暑。


京都に近い場所で生活をしていると。
夏を告げる魚、……と云われると、ウナギより「ハモ(鱧)」だったりするワケで。
ウナギとは、まったく、真逆。
素揚げして塩で食う、とか。
うすくち醤油と八方出汁で吸い物にする、とか。
刺身をポン酢で、とか。
淡白な身を、さっぱりサラリと薄味で食べる。


アレですね。
関東(濃い味)と関西(薄味)の食文化の違い、だったりするのかも。
……、っても、今となっては。
日本全国、津々浦々、どこへ行っても夏の土用と云えばウナギ一択なのですが。


夏の土用の丑にはウナギ、と云う。
絶対的な不文律の、そもそもの由縁には、諸説あるそうですが。
もっとも有名な俗説として「平賀源内先生のオススメ」説、ってのが有ります。


平賀源内。
江戸時代に活躍した、日本で最初の雑学芸人です。(違います。 / 笑)
現代日本の尺度で云えば、たぶん、池上彰さんと同格の庶民のカリスマだと思う。
否。
「日本で最初のペテン師」なる名誉毀損の汚名をも、同肩に、併せ持ち。
彼の数々の偉業や寄行は、どこまでが事実なのか虚偽なのか、判断が難しい次第です。


最たる代表作、エレキテル。
電気を起こす、……と、されている奇怪な機械なのですが。
「バチッと火花が散る」と云う物理的事実は、確証済みなのですが。
それが、電気火花なのか、摩擦火花なのか、を、科学検証できていないワケで。
「実は、火打石と打金が内臓されていて、ライターみたいに火花が飛んでるだけ」、とか。
その疑惑に対して。
「いや、アレは確実に電気現象だよ」って反論ができない状態だったりしまス。
これだけ科学技術と史実考証が侭なる、現代日本に於いて、今もなお。
子供ダマシの、あの奇怪な概観だけを模倣する、しか、できないのです。


…………、で。
夏のウナギ。


そもそも、どうして。
平賀源内先生が「夏にはウナギを食え!」と、宣伝する以前には。
庶民は、誰も、夏のウナギに見向きもしなかったのか。
そっちの理由は、食料社会学(または、生物学)の見地から、実証されています。


夏のウナギは、不味いのです。


え?


そう。
夏のウナギは、そもそも、不味いのです。
身は堅いし、脂は乗ってないし、小骨は多いし、臭い。
だからこそ。
あんなに、ギトギトのベタベタに、タレを塗りたくって、味覚をごまかすのです。
逆に云えば。
舌を濃味でマヒさせて、やっとこさ、食べられる代物と化すゲテモノなのです。


しかし、源内先生、いわく。
「夏のウナギには、夏バテを回復するミネラルやビタミンが豊富で、健康に良い」、と。
こっちに関しては、やはり、事実です。
『美味しい』『不味い』は、この際、別問題として無視して考えると。
余計な脂の乗ってない、引き締まった堅い身は、必要栄養分の凝縮の結果です。
たぶん、源内先生は。
栄養学的に明確に理解して『夏バテ回復に有為』と言ったと思います。


それが、いつの間にか。
「夏のウナギは、あの、脂のコクが溜まらないよねー」とか。
「身がプリプリで、香ばしい匂いが食欲をそそるねー」とか。
舌のトチ狂っている人々がマスメディアに騙されて、誤情報を大量に流布しまくって。
……で、『夏のウナギは美味しい』ってデマが、ここまで広がったワケです。


身体には良いのです。
夏バテに利くのは事実です。
だから、その部分を否定しているワケでは、無いです。
しかし。
夏魚としては、不味いのです。
良薬として、漢方の発想で「不味いけど、食う」なら、分かりますけれど。
『美味しいから、食う』ってのは、土台、大間違いです。
ベタベタのギトギトの濃い味のタレで、強引に、舌から胃袋に流し込んでるだけです。


美味いのは、タレであって、ウナギでは無い。


さて。
ここまで、乱暴にして煩雑に、土用の丑の夏ウナギを全否定して来ましたが。
最期に、一言だけ、追記させて下さい。





嘘だっ!!!!





ええ、まぁ。
「夏と云えば、ハモ」の関西社会で育った身の上なので。
「夏と云えば、ウナギ」の関東社会の発想に、難癖を付けたいだけかも知れません。
あるいは。
実際に、『裸の王様』症候群の群集心理が作用して。
みんなして、別に美味しくもないウナギを、高値だからと珍重しているだけかも知れません。
(近年、さらに入手が困難で、ミーハーの価値観と優越感をくすぐる状態にある。)


ともあれ。
平賀源内先生は、数々の「日本で最初の……」を打ち立てた、数奇な漢ですけれど。
もし、上記のボクの屁理屈が、存外、真実だったとしたら。
実際、源内先生も、心の中では「夏のウナギは不味い」と考えていたのだとしたら。
「でも、ウナギ屋からリベート貰ったから、何とか褒めなきゃなァ」とか考えていたとしたら。


アレですよ。
平賀源内先生の「夏にはウナギを食え!」って、壮大なヤラセは。
日本で最初のステルス・マーケティングですよ。


……、とか。


本日の内容は、なんつーか、まぁ。
一言で結論を付けると、「嘘だっ!!!!」としか説明のしようが無いのですが。(笑)
全面的に、虚偽の捏造である前提を御理解いただいた上で、軽く、読み捨てて下さい。
「ああ。そう考えるのもユニークな発想ではあるね。……馬鹿げてるけど」みたいな。


別に、ウナギを食べなくても、ハモを食べなくても。
人間、ってのは。
酷暑の中でも、イワシやサバを食べてるだけで、コレぐらいは元気を維持できるモンです。


いや、逆か。
選り好みせず、色々と食べていれば、何を食べても元気を維持できます。
ウナギを食べたからって、先天的に、元気になれるとは限りません。
(一瞬だけ、ミーハーの愉悦のカタルシスで興奮状態になる事は、あっても。)
コレについては、いずれ、ボクがあの世に召される日が来て折々。
平賀源内先生に対して直々に反論する腹積もりの、確たる自論です。


結局、人々ってのは。
夏になると。
ベタベタのギトギトの、濃いモノが食べたくなるのでしょうか。
さっぱりスッキリ、塩の味しかしないみたいな涼風薄味が食べたくなるのでしょうか。
マスコミは、何を食べても同じ反応しかしないから、何のアテにもなりません。
ワイロの授受を介して、褒め言葉が書き殴られた原稿を走り読みしてるだけだもんなぁ……。
「お前、実際、休日には何を食べて生活してるんだ?」って。
リポーターや、スタッフに、問い質してみたい。


時間に追われて、コンビニ飯やカップ麺しか食べられない様な、過酷なマスコミ仕事の人々が。
平賀源内先生の味覚をも振り回した、夏ウナギの醍醐味を理解できるとは、到底、思えない。
極上の鰻重も、コンビニの唐揚げ弁当も、同じ顔して「美味い」って棒読みしながら。
噛みもせず、味わいもせず、急々と胃袋に流し込んで次の仕事のコトを考えているっぽい。
……、で。
……庶民は、それを見て「へぇ。夏のウナギは美味しいのかー」って信じ込むのだから。
……いったい、真実は、どこに転がっているのやら。
……ねぇ、平賀源内先生?