でんどうあしすと…

   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


上り坂
サクサク登る
電気の力(エレキテル)


   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


エコライフの理想と現実の話。


先日、仲間内で家呑みの間に間に、ツマミが切れたとかで。
「ひとっ走り、追加を買って来い」とか云われました。
ボクは酒は一滴も呑まないので、こうしたパシリを担当するコトが多いのですが。
(あと、お手軽な一品料理のマカナイなんかも。)
何がどうなった、とか、七面倒な都合や事情があったワケでは無く。
それまでの会話の流れからの、成り行きで。
知人の電動自転車を借りて、買い物に行くハメになりました。


折りたためない『折りたたみ自転車』ぐらいの大きさ。
腐女子っぽい趣味のクラリネット吹きの愛車、と云われて、納得してしまう程の、真っ黒。
オンナが乗る様な代物じゃないぞ、コレ、……とか思いつつ。(笑)
それでも、好きなヒトなら好きなんだろうなーと思える感じの、デザイン志向。
性能の程度は知りませんが、このチャチな小型自転車でも100,000円したそうです。
むしろ、コンパクトがコンセプトだから、他と比較してデザイン料によって割高なのか。
普通のママチャリタイプだったら、70,000円強でもありそうな気がしつつ。


第一印象。
何これカッコイイ。
第二印象。
乗りにくい。……もう、二度と乗らん。(笑)


……とか、思っていたのですが。


実は、今回が、電動自転車を初体験のボク。
実際に乗ってみて、何よりも驚いたのは。
べつに、途中で電池が切れても、普通の自転車として使えるコト。
当然、バッテリーを積んでいるので、その分だけ地味に車体は重いのですけれど。
四捨五入して30才の堅牢な男子が使うには、ほぼ、0gと説明しても良いぐらいの追加重量。
(子供を乗せる母親とか、年金世代の老齢層には、ちょっと負荷が気になる重さ。)


なんつーか、さ。
リチウムイオン蓄電池って、さ。
いきなり切れて動かなくなる、……ってイメージがあったから、さ。
途中でバッテリーが切れたら、もう、その場から動かせないと思っていたのよさ。
手押しで押し歩く、しか、できないモノか、と。


だから。
「電池なんて、ただの飾りです。偉い人には、それが分からんのですよ」的な。
目からウロコの新発見でした。
へぇ、普通の自転車として、バッテリーの有無を無視して使えるのか。
節電時代に最適な、電気に異存しないエコ発想。(違っ…)


でも、まぁ。
折角の、電動自転車なので。
電動アシストモードを作動させて、扱いでみました。


ぶんっ。


ペダルのギアに、自分の足が掛けた負荷以外の加重が。


ぐんっ。


うわっ、想定した以上に速さが出るぞ。コレ。
20型の小型自転車のクセに、中学生が運転する26型マウンテンバイクぐらい速い。
でも、バランスが取り辛いから、そう簡単にハイスピードで走り続けられない。
結局。
40才ぐらいのおばちゃんが、前カゴにミネラルウォーター積んで走る程度の速度で安全運転。


なるほど。
やっぱり、実際に触れてみないと分からないモンですね。
良悪、それぞれの観点ってのは。
アニメにしても、ゲームにしても、自転車にしても、何にしても。


正直。
コレで100,000は、高いと思うケドな。(笑)
化石燃料の枯渇、とか、CO2排出、とか、未来の地球を考えると。
コレはコレで、必要な環境投資なのでしょうけれど。
実際に、未来を無視して、都市型の利己だけで刹那主義的に考えるなら。
50ccの4サイクル原付バイク(中古)を買う方が良い気もしまス。
(100,000で買える範囲の中古だと、数年でスクラップになるデメリットも懸念されるケド。)
(新車の自転車であれば、メンテナンスをしっかり工面すれば、十年を超えて使える。)


へぇ、便利な世の中になったもんだ。
電動アシストで、自転車が、ほんのちょっとだけ進化したのね。
国庫から補助金を出して、普及を促進させるのであれば。


・運動不足の解消による、高齢都市病の予防。→医療費の軽減。
レアメタル化石燃料の浪費の抑制。→輸出支出の抑制。
・交通渋滞の緩和。→道路網のインフラの無駄な出費の制限。


コレだけの利点があるのだから。
エコカーと称して、未だに、昭和の感覚で四輪自動車を押し売りし続けるのでは無く。
電動自転車の国家的普及に、積極的に、税金から助成金を投与すれば良いのに。
……この後に及んで、アレですか?
……自動車産業に巣食う人々の、既得権益がどーこーって、自分の利益が最優先ですか?
……まっ、それを選んだのは「総選挙による一国民の一票」ですケドね。


なんてコトを考えつつ。
でも、やっぱり。
ボクは、カブ(50cc)の方が好きだなぁ。
たまーに、気分転換で乗り変えるには、ちょうど良い代物なのかも知れない。


サエキ「どうでした。初めての電動自転車は?」
うに。「くれ。」
サエキ「買え。」