きしりとーる…

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最近は
何から何まで
シュガーレス


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健康上の理由から。
醤油や味噌からは塩気を抜く、減塩社会が浸透して久しい自今。
否、反面。
そうして薄まった塩分を、キャンディーやチョコレートで補充する、ってのは。
(「塩チョコレート」とか、「熱中症対策の塩飴」、とか。)
……なんつーか、こう云うチグハグを『荒唐無稽』とか『本末転倒』とか云うんでしょうね。
……だったら、素直に、醤油や味噌の塩気を一般的な適量に戻せよ、……と。


それよりも、毎年、夏の売り場を見る度に、気になるのが。
シュガーレス社会。
砂糖っ気を否定して、砂糖に変わる科学甘味料の台頭、横行。


砂糖。
ここでは、一般的に「上白糖」に限定して、言及しますケド。
(グラニュー糖、オリゴ糖、ザラメ糖、黒糖、などは、セオリーがそれぞれ微妙に違う。)
(和三盆なんて贅沢な御馳走なんざ、食ったコトも無ェ。 / 笑)


味覚に、得も云われぬ刹那の愉悦と快楽をもたらす、食文化の粋の極み。
『甘美』って言葉が、ボクは、とてもとても好きなのですが。
「嗜好品として、味に愉悦と快楽をもたらす、魔法の白い粉」だけでは無く。
人間が元気に過ごす上で、必要不可欠な、エネルギーの一つです。


人間の身体を自動車に例えると。
糖(炭水化物)は、ガソリン。
各種ビタミンは、いわゆる、エンジンオイル。
ミネラルは、内部電気配線、ブレーキ周り、ホイール軸やベアリング、などなど。
たんぱく質は、外装パーツ、車体ボディの板金・鍍金。


……大雑把に比喩すると、こんな感じ。
……どれが欠落しても、自動車として成立しない、それぞれの役割。
……食事のバランス、ってのは、こんな感じの比率で成り立っているそうです。
……中学時代の家庭科の先生の談であり、今でも、ボクの健康哲学の指針。


ミネラルの必要度と分量の微妙な例、とか、すごく、的を射てますよね。
「大量に摂取すれば良い」ってモノでは無く、必要に応じて必要なパーツを組む。


ビタミン(エンジンオイル)は、コンスタントに廃油交換(新陳代謝)して循環させる、とか。
たんぱく質(車体ボディ)の無理な軽量化(ダイエット)が事故の原因となる、とか。
そんな感じの説話に、至極、感動したコトを今でも覚えていまス。


……で、砂糖(炭水化物 = ガソリン)の話。


自動車によって、それぞれ、ガソリンタンクの大きさってのは、違います。
自動車のCMを見てると、燃費の話ばっかりなのですが。
燃費が良くても、ガソリンタンクが小さいと、それなりの距離しか走れません。
逆も、また、真なり。
ガソリンタンクが小さくても、燃費が良いと、少量のガソリンでかなりの距離を走ります。


人により、車体により、それぞれの適量や的確が違う。
それを踏まえて。
自分のガソリンタンクの大きさを考えて、糖を摂取する様に心掛けなさい、と。


いわゆる『肥満』とは。
例えば、10リットルのガソリンタンクに、15リットルのガソリンを投入する様なモノで。
溢れたガソリンは、車体の透き間に溜まったり、ベタベタとこびり付いたりするワケで。
それと同じコトが、人体にも、起きているのだ、と。
だから、ガソリン(糖)の取り過ぎは、身体に悪影響を及ぼすのだ、と。


しかし、逆に。
10リットルのガソリンタンクに5リットルだけ給油しても、ほとんど、意味が無いワケで。
ダイエットで飯を抜く、ってのは、そんな愚作の行動であると自覚して挑め、と。
10リットル車を5リットルで満足に動かすには、相応以上の知識と技術を要する。
それができないから、途中でガソリンが切れて、ガス欠(貧血など)で動かなくなる子が発生する。


つまり。
糖(炭水化物)ってのは、相応に、必要な代物なのです。
しかし、相応以上を摂取すると、厄介な有害物質と化します。


以上。
それを踏まえて、上白糖の話。


無論、菓子やジュースに含まれる上白糖ってのは、度を越える分量「でした」。
……度を越える分量「でした」。
……過去形。
おやつ感覚で、ガツガツと、コンスタントに食い続けるのは。
10リットルタンクに、1リットルの給油を、11回ほど繰り返す様な状況。


だったのですが、自今の話に戻ると。
シュガーレス社会。
あらゆる食材、調味料、菓子、飲料、などに於いて、上白糖を摂取させない、減糖社会。
ガソリンタンクに過度のガソリンが給油されて溢れる、なんてコトは、無くなりました。


…………、が。
何もかも、あらゆる物が、シュガーレス
えーと。
普段、ボクらは、どこからガソリン(糖)を給油してるのかなー、って。
それが、若干、分からなくなりました。


ええ、そりゃ、普通に生活していれば、ご飯やパン等で摂取している「はず」です。
炭水化物として、ね。
でも、炭水化物エネルギーを満タンにしても、途中で、ガソリンが切れるコトもあるワケで。
そんな時に重宝するのが、上白糖です。おやつです。途中給油です。
10リットルタンクの残量が、夕方ごろに、4リットルになった時。
2リットルほど給油すれば、残量が6リットルになり、元気になれます。


机上空論値、その「はず」なのですが。
最近は、どの商品を見ても、砂糖を使用していないモノが、増えて。
味覚は満足しても、ガソリンとして機能しないモノが、増えて。
途中でガソリンが足りなくなった時、どうやって、元気をチャージしてるのかなー、……って。


時代が進むにつれて、日本人から、先天的な元気が枯渇しつつあり。
自今、何気に、無気力症が問題視されつつありますけれど。
肉を食べて、一時、元気になった様な気がしても。
その空元気も、数日後には薄れて、やっぱり生気に欠けて無気力な状態に戻り。
また、焼き肉なんかを食べて、一時の空元気にすがり、それを繰り返すワケなのですが。
……ィャ、焼き肉と一緒に摂取する酒(炭水化物)の効果も、大きいですケドね。(笑)
……酒(炭水化物)に縁が無い子供たちに、特に、蔓延している、深刻なガソリン不足。


かつて、上白糖が、昭和の子供たちにもたらした、滋養強壮と元気のパワー、……を。
今、平成の世、どうにかリバイバルできないものかなー、……って。
そんなコトを考えてしまいます。