こうがくとうせん…

   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


売り場では
始末に負えない
御大金


   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


知識として、それが実在するコトは知っていたけれど。
それを、実際に、物理的に、目証確認した縁起物の話。
いつぞ話題に挙げた「数え役満」っぽい、ちょっとしたサプライズ。


ジャンボ宝くじ、バラで、三億円を当てる」とか。
口外した野望には、言霊が呼応して宿り、いつか、現実となる。
頑なに、信じ続けて。
寝言も甚だしい大言壮語を吹聴して、随分と経つ、ボクですが。
一向、当選の一報の気配が微塵にも感じられない戦績。
そりゃ、そうだ。
宝くじってのは、夢を買うモンだ。(堪)
……ってなワケで、グリーンジャンボ宝くじの当落確認と換金へ。
……ボクは、当落確認は新聞じゃなくて売り場でやってもらう癖がありまして。
……だから、売り場にて確認してもらうまで、当落の実情は知りません。


ところで。
ある金額以上の『高額当選』となった場合。
売り場で、即、換金するコトが出来なくて。
わざわざ、銀行まで出向かなければならない余計な一手間が掛かる、ってウワサは。
諸姉諸兄、ご存知だろうか?


最近は、バラエティー番組なんかでも。
高額当選の換金の仕組みの仔細が、ドキュメンタリー化されて。
「事実に基づいたフィクション」とは云え、逆に云えば。
フィクションを形成するに至る、土台の事実と云うモノが存在するのですが。


その「土台の事実」を、初めて、目の当たりにしました。


宝くじの売り場で、即、換金できない程の『高額当選』。
ええ、まぁ。
「三億は無理だったけど、一億が当たったよ!」とか言いたいですが。(笑)
具体的に、いくら、当選した、……とかって生々しい話は、さて置いて。
それでも、五万円を超える大金、……ってのは。
やっぱり、相応の『高額当選』でして。
背筋だか首筋だか、肘だか膝だか、妙な震えが走りました。


一応、フィクションで見たコトがある光景とは、言えど。
売り場のお姉さんが、書類を確認しつつ、必要事項を記載しつつ。
後ろで待つ他の客が「何事っ!?」みたいな感じで覗き込んだり。
実際、目の前で、事務的に淡々と処理が進む展開、……と云うモノは。
なんつーか、見ていて、シュールで。
その紙切れが五万円以上の価値を持つ、なんざ、まったく実感が無かったワケで。


「こちらの売り場では換金できない金額なので、銀行の方で改めて御願いします」。


そう云われても、なんか、双方、きょとんって感じで。
一応の事務手続きは終了したものの、何が起こったのか理解していない感じ。
「ああ、こんなもんか……」ってのが、素直な感想でした。


ええ。
売り場で、即、換金できない程の『高額当選』って奴を。
初めて、この肉眼で、物理的に、目視したのです。
ボクの前の客が、当選した光景を、…………ね。


一連の『高額当選』の、第一次受け渡し(仮)作業。
(銀行での本換金に向けて、当選証明などの売り場での諸手続き。)
確かに、ボクの目の前で、粛々淡々と、しかし事実として展開された光景ですが。
ボクが購入した宝くじ、では無く、ボクの前の客が購入した宝くじの話。
ボクは、その様子を傍目から眺めつつ、次の番を待ち侘びていた次第。


ええ、ぶっちゃけ、他人事なのですが。
他人事ながら、それでも、現実として繰り広げられたサプライズの縁起物。
我が事では無いけれど、我が事では無いだけに、余計にシュールでした。


……え?
……ああ、ボクの結果?
……あっはっは。
カネってのは、結局、自力で働いて稼ぐモンだろ!?(涙)


捨て金として2700円の無駄遣い、ってのは、道楽として考え物ですが。
一ヶ月の夢想と浪漫のためのデトックス費用って意味では、必要経費だと思います。
さぁ、次は、サマージャンボか。
次は、オレ自身が、上記の『高額当選』手続きを踏むために頑張ります。
……ガンバルっても「ロマンを信じる」以外に、何もできないケドな。