きす…

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唇が
触れる間際の
一呼吸


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春(男)に恋心を抱く、メリー(女)に対して。
「応援する」的なスタンスで。
メリー(女)に対して、地味にNTRっぽい攻勢を嗾ける千鶴(男)が。
なんつーか、見ていて、イライラするワケなのですが。


……じゃあ。
あのメンバーの中で、誰に対する感情移入が深いのか、と、問われれば。
双子(男)でも、眼鏡(男)でも、春きゅん(男)でも、無く。
まして、メリー(女)でも、無く。
やっぱり、千鶴(男)の心情に、一番、同調してしまう不思議。


やってるコトは、空気の読めない厨二病男子の独り善がりの手前勝手。
他人の恋路に割り込んで、自分の都合を押し付ける、なんざ。
女々しいとかウザイとか、負の感情しか湧かないのですけれど。
……なんつーか。
……まァ、分からないでも無い、と、云うか。
……俺だって、たぶん、千鶴みたいなコトをやる、と、云うか。


千鶴に対する反感は、近親憎悪なのかなぁ、……と。


君と僕。


冬樹「中学生がエッチぃ事をしゃいけないって法律でもあるんですかー?(棒)」
千鶴「法律が許しても、俺のプライドが許さねぇ!!」


……まぁ、メリーが絡むにしても、絡まないにしても。
……男女の機微に関しては、一貫して、良い意味でバカな千鶴なのですが。(笑)


つーか。
「中学生の(ステディ、かつ、同意と合意による)エッチぃ事」に関して。
確かに、国法では、具体的な違反条項は無いですが。
地方が何処であれ、青少年の育成や保護に関する各種の条例があるので。
恋心の大義名分があるにせよ、双方の同意と合意が徹底しているにせよ。
中学生は、「エッチぃ事」はしない方が身の為だぞ。冬樹。(笑)
冬樹自身の身の為であり、他ならぬ、彼女の身の為であり。


もとい。
千鶴の話とか、思春期のセックス観の話とかは、さて置くとして。


春きゅんの弟、冬樹の話。
コッチはガチの中学二年生にして、小生意気にもカノジョ持ち。
しかも、兄の春とは対照的に、かなり積極的でオープンな性格。
ついに彼女とキスをした、とかで、最近はちょっぴり有頂天。


そして、彼女に対してキスを押し迫るだけでは、飽き足りず。
カラオケボックスの密室に連れ込んで、乳を揉む、など。
(厳密には「連れ込んだ」のでは無く、済崩し的に、そんな雰囲気に流された。)
兄の春としては、弟の「不純異性交遊」に心配もヒトシオ。
……「不純異性交遊」とは表現したけれど、至って、ピュアなんですケドね。
……この程度の性的興味による前戯なら、リアルでも有るかなー、的な。


まぁ、双方の同意と合意の下、……とは言え。
まぁ、アニメの世界の絵空事、……とは言え。
やっぱり、中学生が興味本位で性の一線を飛び越えるのは、やはり難があるらしく。


我に返って無き咽ぶカノジョ、と、オロオロする冬樹。
そこに。
諸般の事情で、偶然にも同じカラオケ店に居合わせた、兄の春。


兄「どうして恋人を泣かせるの!?」
弟「泣かせた訳じゃないよ。だいたい……」
兄「泣いてるでしょ、彼女!大切に想ってるんだったら、泣かせちゃ駄目!!」


大切に想っているからこそ、超えたい、一線。
大切に想っているからこそ、超えてはいけない、一線。
その辺りの男女の機微のリアリティを、少年誌のモノサシに準じて、爽やかに。
少女マンガだったら、Cまでイッちゃってたかなァ、……とか。(笑)


結局。
冬樹と彼女の、一時の愉悦が原因の、混乱とギクシャクも。
30分アニメ一本分の時間杓子の中で、ご都合主義的に、和解して。
二人の(プラトニックな恋愛)関係が、ほんの一歩だけ前進した、とかで。
坂道のアポロン』も、これぐらい、爽快に描けないモンかなぁ、と。


……、で。
……見終わった後、フッと気が付いたコト。


5月23日。
ラブレターの日、恋文の日。
キスの日。


君と僕。』でも、これだけ、地味にプッシュされたイベントデーだったのに。
「現実と妄想の不可思議な越境」を売りにしているハズなのに。
ラブプラス』では、何のイベントも無かったなぁ、……と。(ぇ?)