きたえり…

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キタエリ、……と
ヒントを一つ
前置いて


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2008年頃に頂点を迎えた期の声優ブームが、一応の落ち着きを取り戻して。
平野綾さんが神格視された時期)
(「能登かわいいよ能登」「釘宮病」などの一過性流行語の台頭)
……そこから、情勢は、下降の一途。
現在は丁度、ブームの終焉の底の氷河期に位置する時期であり。


経験則から、逆算すれば。
プラスマイナス2年ほどの誤差を黙殺すれば。
次に声優ブームが上昇するのは2016年頃、頂点は2018年頃、だと思うのですが。


また、うにうに。さんは観念論だけの思い込みでモノを言い放つ。
じゃあ、十年前には何があったのよ、……と。


1998年。
スレイヤーズ』の人気にカコ付けて『ロストユニバース』。
新世紀エヴァンゲリオン』の大ブレイクを後押しに『彼氏彼女の事情』。
林原めぐみさんが神格視された、……と、思ったら、以後、謎の人気の急失速。
(結婚や産休などを期に、自身の職意を自身で考え直すための冷却期間、と見る説も)
そして。
アキハバラ電脳組』『まもって守護月天』など、コア層重視の風潮へと時代が切り替わる中。
伝説の『カードキャプターさくら』も、この年の作品だったりするワケで。


「ミーハー相手の大量顧客の囲い込み」から「コア層から確実に収支を得る路線」へ。
如何せん、コア層は保守的な嗜好のヒトが多いので。
この年に時代の流れに乗った新進気鋭は、以後。
世間から存在を気付かれる事も無く、存在を消沈して、甚大なる苦労を強いられる羽目になります。
椎名へきるさん、國府田マリ子さん、丹下桜さん、などなど)


今のモノサシで言うと、悠木碧さん、早見沙織さん、あたり。


偽物語


前身『化物語』をヤっていた頃は、まだ、声優ブームの残り余波が強い時期だったので。
主役級の大型を取り揃えれば、ミーハーが勝手に騒いでくれる、楽な時代だったのですが。
今は、ミーハーが何も口を出してくれない、ブームの底期なので。
「この布陣に注目して下さい!」ってのを、作り手が推さなければ侭ならない時代。


そして、作り手の思惑、と、視聴者の感覚、が、ズレてしまうと。
中の人の以後の活動に、致命的とも言える枷を押し付ける結果となるワケで。
偽物語の阿良々木火燐?……ふーん。で?」、みたいな。
無論『パパ聞き』でも主役の三姉妹を演じてました、っても、相手にされなかったりして。
こどものじかん』の九重りんに至るまで、活動の根幹の全部が疑問視されたりするコトも。


……ええ。
……具体的に、「誰」と名前を表記していないのは。
……例えば、これが「誰」のコトか、説明が無くとも、すぐに理解できるか、って話。
(ガチの声優ウォッチャー、や、その「誰」さんのファンの場合は、例外として)


説明しなくても、誰のコトだと読み手が即解するのが、ブームの上昇期。
説明しなければ、誰のコトだかサッパリ分からない(興味が無い)のが、ブームの下降期。


実際、阿良々木火燐の中のヒトは。
2008年の頂点期に掛けて、半端無い数の主役級を演じているワケなのですが。
(『大正野球娘。』『まよチキ』『ぽてまよ』『Angel Beats』などなど)


さぁ、名前を、スッと思い出せますか?
別段、知識として知っていようが、知らなかろうが、何も問題も無いのですが。
果てさて、誰か演じているのか、興味の食指が動きますか?
「別に、知りたいと思わないから、どーでも良い」と云う、無関心の連鎖。
……その無関心は、各種数字の下落に直結して、客観的に実力と同等視されてしまい。
……「ブーム期にたくさんの主役を演じたのに、知名度が低いヒト」と云うレッテルに繋がります。


むしろ、正念場と云うか、修羅場と云うか、勝負所は、これから5年。
下手をすれば、それから消沈の果てに「あの人は今」的なドン底まで落ちるかも。
上手にヤれば、脇を固めるサブキャラのエキスパートとして、次の時代を支える存在になりますが。
堀江由衣さん、みたいなスタンスで)


……、とか。


みたいな感じで。
偽物語』から本格的に参加するメンバーの布陣が。
それぞれ『化物語』とは真逆の意味での注目株が揃っているのが、面白いなぁ、と。
月火にしても、忍にしても、余弦にしても余接にしても。
火燐、月火、忍、……は、『化』にもチラッと出てましたケド。


うん、でも。
斎藤千和さん、沢城みゆきさん、堀江由衣さん、花澤香菜さん。
各々、何がしか、超ド級の主役を一任した戦歴を持つ猛者を取り揃えた、主要メンバーの中で。
事実上、ほとんど、主役経験が無いのに。
もっとも話芸のスキルを重要視される、八九寺真宵の配役に回された加藤英美里さん、は。
神キャストなのか、ミスキャストなのか、やっぱり分かりません。(笑)


カッコワライ。
訓辞めいた「含み」で阿良々木暦を扇動する、ストーリーコントローラーなのですが。
八九寺自身、それを理解した上で、道化に徹して「泳いでいる」のか。
八九寺自身、それを知らず、道化にカマけて「泳がされている」のか。
……その辺りの作者の都合の、言下の深淵の重圧を、一切、感じさせないのは。
……八九寺の真価を発揮せしめる天稟なのか、八九寺の面目を潰す未熟なのか。
……その辺りの、重要度と実力の差の「妙」が、よく分かりません。


そして。
やっぱり。
戦場ヶ原ひたぎ、の、斎藤千和さん、……は、ミスキャストだと思いました。
それこそ、『化物語』で初めてアニメの仕事に参加する無名のド新人でも良かった気がする。
無名無力のド新人が演じても、ガハラさんは、上手に中の人の演技を牽引してくれる気がする。
それを、磐石の周囲が的確にサポートしてくれる環境も整っていると思う。
次のブームが来るまでの「繋ぎ」を育てる、恰好のビジネスチャンスなのに。