かつどん…

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ギトギトの
油にドロリと
卵汁……


肉も、御飯も、
美味しいけれど……


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いったい、誰が何の都合で取り決めたのか。
1月22日は、カレーの日だそうです。
そう云えば。
直近のイベントには、二十四節気の一つ「大寒」なんてのもあったりして。


大寒大寒だ 何を食べよー
♪シチューを食べよー


……みたいな、ほのぼのCMを。
くりぃむしちゅー(元、海砂利水魚)の二人が、地味に、ハートフルに演じていて。
「へぇ、この二人、いつの間に良識的なキャラクターも板に付いたのか」と、感服した次第。
……なのですが、その舌の根も乾かぬウチに。
1月22日はカレーの日だからカレーを食べましょう、とか。


なんでぇ、やっぱり海砂利水魚の頃のままかよ。
相変らず、云ってるコトがちゃらんぽらんで、いい加減な連中だなぁ、と。(笑)


カッコワライ。
ちなみに、大寒シチューのCMも、カレーの日のCMも、どっちも同社ハウス食品のCMであり。
くりぃむしちゅーの二人が、良識的なキャラに納まって真面目に仕事をしているのは、事実。
それを見て、ボクの中で「元、海砂利水魚」に対するイメージが微妙に好化したのも、事実。
ボキャ天の頃の海砂利水魚は、さま〜ずになる前のバカルディぐらい嫌いだった。)


細木数子御大の六星占術って、やっぱり当たるのな。
確かに、改名してから伸びましたよね、くりぃむしちゅー


カレーの話、と、食のCMに関する話、を、踏まえて。
カツ丼に纏わる、エトセトラ。


『ほっともっと』だか、『ホカホカ弁当』だか。
どこかの惣菜弁当のチェーン店のCMで、度々、AKB48が起用されているワケでして。
まぁ、CMなんてのは、結局は、商品知名度や企業好感度の底上げのための意識操作なので。
AKBに対する個人の好き嫌いなんざ、度外視して無問題の話なのですけれど。


何となく、妙に、深く、ボクが個人的に感じた違和感。


カツ丼、……ってのは。
そりゃ、ボリュームがハンパ無い、ハイカロリーなフードです。
女子中高生が手を出すコトは、まず、無いと断言しても良いと思いまス。(笑)


食生活の乱れが体型を左右しない、天稟の消化器官の持ち主、とか。
体育会系など、食べた以上のエネルギーを消費する、とか。
(ダンス、バンド、バイト、など、スポーツ系の部活動以外の活動をしているヒトも含む)
太ろうが何だろうが、とにかく「喰う」のが趣味のフードファイター、とか。


相応、よほどの理由が無い限り。
AKB48の世代の女の子が、カツ丼に手を出すコトは、まず、滅多に無いです。


ええ、まぁ。
別に「女子高生にもカツ丼を食べてもらうために」、と。
意外性を狙って、敢えて、AKB48を起用したワケでは無いでしょうけれど。(笑)
男性客や壮齢一般客層や家庭層の衆目を引くためのキャンペーンガール、として。
まず、AKB48に目を向けてもらって、次にカツ丼に興味を持ってもらうのが目的で。
だから。
「女子高生はカツ丼なんか食べない」ってのは、野暮なツッコミなのですけれど。


それは、それとして。
AKB48の人々ってのは、相応、一生懸命に動くので、エネルギー消費も激しいです。
『ホカ弁』のカツ丼の一杯分のカロリーなんか、三時間ぐらいで健康的に消耗するでしょう。
……だとは、思うのですが。
……だからと云って、果たして、彼女たちは。
……自ら、私生活でも、カツ丼に手を出すほど好きなのだろうか、……と。


べつに好きでも無い食べ物を、わざとらしく、好きなフリして食べて見せても。
AKB48のファンや信者なら、ともかく。
一般顧客層に、フード産業のCMとして、アプローチ効果があるのかなぁ、……と。


カツ丼は。
健康状況によっては、過度の塩分や油分が、肌や髪にダメージを与える食べ物です。
普通の女子高生なら、いざ知らず。
AKB48みたいなアイドル業のヒトにとっては、禁忌の危険物でもあります。
その、二律背反を、強引に押し進めて。
AKB48に、無理矢理、カツ丼を食わせて。
然も「カツ丼うめー!」的な捏造演出を、CMとしてゴリ押しするのは、どうなのかしら。


いや、実際、旨いですけれど。
たぶん、AKB48のメンバーも、嬉々として、カツ丼を食べてるでしょうけれど。
美味しく頂いた後、肌荒れや吹出物を気にして、ヘルスメンテナンスに右往左往とか。
……そうまでして、AKB48の主力メンバーに、カツ丼を強いる意味があるのかなぁ、と。


土台、惣菜弁当のチェーン店の料理は、総じて。
美容的に、保健体育的に、塩分と油分が信用なりません。
(食品衛生的、医学的には、絶対的な信用がある)


可能性としては。
AKB48に類するグループの人々は。
ステージの間に間に、仕出し弁当などの店屋物に、完全に身体が慣れているので。
家庭食と比較して美容にヤバイ各種外食も、ノーダメージで、吸収できるのかも知れませんが。
……そこまでの行間を、視聴者は、見ているだろうか。
……そこまでの行間を、CMの短時間で、視聴者に伝えられているのだろうか。


『ホカ弁』のみならず、食品CMのみならず、すべてのジャンルに言えるコトですが。
タレントやアイドルの知名度や好感度に、全面的に、依存して。
肝心の、商品そのものを前面に出してコマーシャルする自負が無い、なんて。
そんな中途半端な代物を、商品として提供して、客から金銭をせびるとか、論外ですよ。


……みたいな、コマーシャル文化の先天的病理は、どうにかならないモノなんですかね。


ィャ、タレントやアイドルの笑顔とか、見せなくて良いからさ。
もっと、その商品の具体的な魅力を宣伝してよ、……とか、ね。


ボクは、『ホカ弁』のカツ丼は、好きなのですけれど。
あのAKB48のCMを見て、あのカツ丼の美味しさが伝わっているとは、到底、思えません。
ダイエーでも、ファミマでも、同じ味のカツ丼が買えるんじゃないかと感じます。


ただ。
コレは、AKB48とは無関係の、別会社のCMだったかも知れませんが。
(ひょっとしたら、期間限定の『ほっともっと』のカツ丼のCMだったかも)


「カツ丼で、試験に勝つどんっ!!」って、縁起の良いCMを見た時には。
こうしたポジティブな発想なら、AKB48だと、やっぱり映えるのかしら、……と。
一概に、AKB48の安直な起用を半否定するボクのスタンスも考え物、と、云うか。
コマーシャル、って、やっぱり難しいんだなぁ、…………とか。