どうもと…

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宵越しの
銭を貢いで
大博打


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大発会


西遊記』に登場するオーク、っつーか豚ですね。それは、猪八戒ですね。
大発会」が何のコトだか分からないヒトは、自分で調べて下さい。
何かのアニメのネタとかじゃなくて、普通に一般常識(中級)レベルの話です。
……麻雀のローカル役にも、そんな名前がありそうな語感ですが。(笑)


そんなこんなに纏わる、ちょっと規模の大きな経済学の話。
松の内の七日も明けぬ年始早々から、カネに小汚い噺。(笑)
松の内の七日も明けぬ年始早々だからこそ、カネにロマンを求める話。
真面目に言い換えれば、「賭博学、入門」。
ィャ、「大発会」とは正反対の、不真面目な話ですけれど。(笑)


博打(賭博)ってのは、下手をすれば、胴元が犯罪に問われる危ない橋なのですが。
(競輪や競馬やパチスロなど、道さえ踏み誤らなければ、娯楽や遊興として社会的に認められる。)


大阪府元知事の橋下徹さんは、大規模賭博遊戯場(カジノ)を作りたい、とか言ってるワケで。
正直、893の万魔殿か、大王製紙の三代目みたいなバカの巣窟にしかならない、危険地域なのに。
何を好き好んで、犯罪の火薬庫を大々的に設置したがるのだろう。
……まァ、カネが動いて、ヒトが動くなら、それで活性化するのが大阪府の御当地特性なのですが。


それよりも、ボクが、橋下さんの「ギャンブルシティで大阪再建(仮)」構想に、疑問を抱くのは。
どうして、同じ舌先で、犯罪撲滅を平然と吹聴するのかしら、……と。


バカですよね。言ってる事が。
犯罪の危険度を跳ね上げる、893まがいの遊戯によって、財政を立て直したい。
カネとヒトを集めてポジティブに都市を活性化させて、犯罪の減滅に活かしたい。
確かに。
デタラメにも見えますが、別段、アコギの暴論のヘリクツでは無いです。
行政と司法さえ侭なれば、一見すると矛盾する、上記二論の両立は、机上空論値としては可能です。


カジノに巣食う人間のうち、犯罪の泥沼に溺れる人間は、意外と、少ないですから。
比率で言えば。
ケータイ電話を操作しながら自転車を運転する犯罪者よりも、少ないですから。
カジノ = 犯罪 = 悪、……と云うのは、早計にしてPTA的な、短絡思考です。


否。
ボクが、ハシズム(カジノ都市による大阪復興)に、大きな疑問を抱いているのは。
橋下徹さんが、弁護士のスペシャリストである事。


この一点を論拠として「橋下さんは、バカなのか」と吠えているのです。
だって、弁護士のスペシャリストでしょ?
カジノってのが、どんな仕組みで、カネとヒトを動かす施設なのか、熟知してるでしょ?
……そして、熟知した結果として「良し。プラスになる」って結論を出したんでしょ?
……弁護士のスペシャリストが。


ええ、バカですよね。
橋下さんは。
弁護士として。
万民が不幸になる現実を冷静に鑑みて、すべからく救済するのが天職のヒトが。
万民を不幸にする、欲望の大殿に夢を託す、……とか、言ってるんだもの。
知事や市長になる前の職業が、893の若頭クラスの幹部ならば、いざ知らず。


大阪府をカジノ都市にする構想に、一大阪府民として、べつに反対はしませんが。
おなじ舌先で「犯罪撲滅」を謳う、詐欺まがいの政論には、真っ正面から異を唱えます。
橋下徹さんは、『大阪維新の会』は。
大阪府犯罪都市と化しても、カネとヒトさえ動けば良いと短絡的に考える893の集団。
……ボクの目には、そう、見えます。


で、賭博学、入門の話。
そもそも、どうして、賭博は胴元が儲かる仕組みになるのか。


ここに、3本のクジがあります。
1クジ100円、しかも、ハズレ無しです。


1等……200円。
2等……50円。
3等……10円。


胴元の収入……100円×3本 = 300円。
胴元の支出……200円+50円+10円 = 260円。


胴元の出納……300円(収入)−260円(支出) = 40円。


……分かりますか?
……「ハズレ無し」にも関わらず、胴元に40円の利益が発生している、数字の手品。
コレが、賭博で胴元が儲かる仕組みの、もっとも端的な構図。


応用。
ここに、10本のクジがあります。
1クジ100円。
ただし、今回はハズレも出ますが、ハズレの方が少ないので当たる率は高いです。


1等……300円。×1本
2等……150円。×2本。
3等……30円。×5本。
4等……0円×2本。


胴元の収入……100円×10本 = 1000円。
胴元の支出……300円+(150円×2)+(30円×5)+(0円×2) = 750円。


胴元の出納……1000円(収入)−750円(支出)=250円。


ほら、ね。
こうやって、規模を増やせば、胴元の利益が増えるでしょう?
それを、どんどん大規模化させて考えれば、それが「賭博学」です。
……後は、アナタのモノサシで、いかに遊興として自分に利益が回るかを考えるだけ。


「賭博学、上級実戦編」の場合。
・クジを作るためのザラ紙や、等級を印刷するインクなど、諸費用が支出に加算される。
・100円クジで30円が当たる下位クジまで顧客に買わせるためのマーケティング能力を要する。
(「100円で買って300円を当てようぜ!」って、客を乗せる宣伝技術など)
・法的にメスが入った場合、それを合法として掻い潜るための専門的な民事法律の知識。
・場所の確保。


美味しい話には、何がしか、手痛いシッペ返しが付き物でして。
だから、本日の結論としては。
「悪い事は言わない。賭博は損だから、やめておけ」って、啓蒙です。(笑)
啓蒙と愉悦の範疇で、出費のサジ加減を見極めて上手に楽しもうぜ、と。


つーか、大王製紙の三代目の御曹司は。
東京大学だか、日本の最高等教育機関で、相応の勉学を熟達したハズなのに。
こんな、算数の初歩すら考えられない程の子供だったのかしら、と。
高校卒業レベルの学力でも、この程度のコトを考えて、賭博は損になる理屈を逆算できるのに。
社長職だか、会長職だか、一つの会社を預かる身の上の人間が、逆算できないってのは……。


まぁ、もはや済んだ話なのだから、部外者が多くを語るな。
外野は黙ってろ、俺。


カジノ都市、ねぇ。
どうなんでしょうね。
大々的にカネとヒトを動かすための、大阪らしい夢物語、……とは云えど。
弁護士が、不幸な人間を量産する施設に対して、社会的プラスを期待する、ってのは。


ボクは、解せない。
橋下徹さんの、言下の、真の、本意が。
「万民の社会的不幸を前提とした、一部エリートの愉悦」なのであれば、ともかく。


だって、さ。
カジノによって発生する、大阪府に流れ込む、大量のカネ、……って。
上記の「胴元が儲かる仕組み」の流れに即した、賭博学による営利ですもの。
(大量のヒトの流れも加味した、健全な、観光産業による収支もありますけれど)