でぃすてぃにー…

   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


イヤだわ。
早く、すりつぶさないと。
……ねえ?


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「愛の桃源郷、快楽のエルドラドに連れて行ってあげるわ……」


能登麻美子さんの、あの声で、脳内再生してみ?
大抵のヒトは性的な意味でイッちゃうよね。想像しただけで。


輪るピングドラム


夕餉の席で媚薬を盛られ、朦朧とする意識の中で。
浴衣を引ッ剥がされて全裸にされ、朱の麻縄で亀甲っぽい緊縛プレイに晒されて。
その状態で、一週間ほど、放置プレーの憂き目に遭った、荻野目リンゴ。


一週間ほど焦らされたリンゴ、と、視聴者、は。(笑)
どんな心境で、全裸で、次の話を待ち侘びたコトか。
……ィャ、まぁ。
視聴者の中で『全裸で待機』だった猛者が何人いるかは知らんケド。(笑)
※ : 実際にハダカで待機、では無く「ネット上での冗談としての『全裸で待機』」。


つーか。
能登麻美子さんの艶声で言葉責めってだけでも、かなり高度なSMプレイ。
しかも、性的な意味で責められてるのも、女の子ですから。
オンナ×オンナの性的なシチュにハァハァなヒトは、それこそ。
冗談抜きで、あの5分弱を繰り返し再生するだけでも射精できるのでは無いか、と。


それぐらい、性的に刺激的なシーン。
正直、ボクも、久しぶりに素直にアレが勃ちました。
抜いてはいないケドな。(えっちなのはいけないと思います! / 笑)


げふんげふん。
高尚にして美麗な、能登麻美子さんの御家芸のガチ百合な展開の感想文なのに。
なんとも男っ気が鼻に付く、下劣で、下品で、下世話な感想文。


イヤだわ。早く、すりつぶさないと。(何)


ともあれ、原典がアダルトゲームでも無いのに。
コレほど実直に、ストレートに、リビドーとエロスを描けるモノか、と。
性的興奮よりも、知的震撼の方が大きかったワケですが。
『R-15』とか、いかに幼稚で無考で狭量だったのかを、改めて知った。


物々しく、ガチ百合SMで展開を引っ張った、……と、思ったら。
今話の性的な見所は、むしろ、宝塚な能登声の過去。
父親に性的暴行を受けた過去の記憶、と、モモカと紡いだ「ある愛の詩」。


……それよりも、何よりも。
……冒頭の5分間、能登声の宝塚に性的に蹂躙されるリンゴの場面。


その隣の部屋で「高倉兄弟が、偶然にも宿泊していた」って点については。
この作品が再三再四に渡り主張する『運命』ってコトで納得するとして。(笑)
亀甲縛りの状態で、媚薬により朦朧と意識が混濁する中で。
リンゴは、どうやって、スマートフォンの着信を取ったのだろう、……と。


ィャ。
冷静に現実考察するまでも無く、能登声の宝塚が着信を取ったのでしょうケド。
(現在では、高倉兄弟も自分の『運命』に因縁がある事情まで関係性を周知)
(リンゴと晶馬(弟)の恋路に関しては、内心は知らないが表層的には協力)


とか。
地上派のアニメと云うコトを前提としつつ、それを見事に逆手に取って。
中途半端な「萌え」ラノベ、や、アダルトゲーム原作のアニメなぞ比較にならぬ程。
ド直球に、エロスの面で真っ正面から放送倫理に勝負を仕掛けた『ピングドラム』。


作品に対する崇高な狂信を、高らかに謳歌主張する気は無いですが。
なんて云うか、改めて、思ったコト。


能登麻美子さんの、真骨頂。


迂闊に多くを語ると、かつての如く、悶着の火種になりそうなので自制しますが。
自制の枠の中で、それでも、敢えて、言いたい事。
能登麻美子さんは、本当に『演じる』を天啓として信じているのだ、と。
自分の中に、まったく別の人格が憑依するカタルシス
いつか、本人が「だから声優と云う仕事を続けていたい」と言っていた。
あの時の言葉は、真意にして真摯なのだ、と。


リスペクト、……と、軽々しく言っても良いモノなのか。
尊敬、崇拝、心酔、……言葉は、何だって構わないのですが。
能登麻美子さんは、すごい女性だと、すごい役者だと。


そして。
そんな能登さんの神位の役者魂に、臆さず、気圧されるコト無く。
相手方として朗々と愛を紡いだ、モモカの中の人。


豊崎愛生さんは、もしかしたら。
五年、十年、長期的なスパンで見て。
次代の神位を担う逸材として、静かに、覚醒の褥に胎動しているのかも知れない。
同期の声優仲間が、ミーハーの失墜と共に、生存競争から消え逝く中で。
天運、人運、地運に支えられ、声優として大成する天稟なのかも知れない。


そう、それは、まさに。
サナギが殻を破って、奇麗な蝶となるが如く。


……っても、まぁ。
……運命なんざ、誰も知れたモノでは無いですし。
……平野綾さんも、神位と讃えられながら、人運が尽きて迷走しているし。
……水樹奈々さんは、人運に恵まれて大成しつつ、地運が尽きて伸び悩み。


イリヤの母。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン女史、いわく。


天命により成るべき"理"には、しかし常に、不確定要素が多面的に作用して。
人間の心情の変化、運勢運気、時代の波、天候や地殻変動、など。
そうした諸々の誤算の繰り返しの中で、最終的に到達した「結果」の事を。
暫定的に、人は、その概念に『運命』と云う言葉を宛がっているに過ぎない、と。


言ってみれば、聖杯戦争も、ピングドラム争奪戦も、声優業界の実状も。
とどの詰まり。
生存戦略」……ですから、ね。