けっかろん…

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ゴタクはいらないから
結果を見せて


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10文字 + 7文字 = 17文字。
定数変則の自由律。


ともあれ。
今回は、水着で、バスケ。


無茶を飛び越えた超設定の展開については、この際、不問としよう。
よしんば、仮に、試合中に「ポロリ」なアクシデントが発生しても。
どうせ、肝心の生乳は、逆光で見えないのだろうから。(ぉぃ。)
エロ丸出しの淡い期待は、それとして。


ロウきゅーぶ!


随所の「お色気」を黙殺すると、割りと、硬派なスポ根アニメ。
……っても、まぁ。
電撃文庫らしからぬ、と、云うか。
「努力は必ず結果に反映されて、章段ごとに大団円が約束されている」、的な。
世間知らずの甘ちゃんの理想に睥睨したポジティブな御都合主義は考え物ですが。


電撃文庫だろ?
ならば、時として。
誰も救われない、けれど、物語としては終了したみたいな展開もあろうに。
そう云うのが、ちっとも無いってのは、どうよ?
すべての行動が、必ず、求めて然るべき幸福に辿り着くってのは、どうなのよ。
そう云う安っぽいのは、ファミ通文庫かMF文庫に任せてりゃ良いのに。


そんな感じの、アニメ第八話。
水着でバスケ、なんて、シュールな「萌え」のデタラメとは、裏腹に。
口頭だけで熱意を吠えるだけなら、誰でも出来る、みたいな話。


互いに、同じ物を譲れない、二者の対峙。
「譲れない物」。
本作の主人公、ロリコンへタレのバスケ部コーチ、長谷川スバル。
彼の身の振りを賭けて、籠球部5人と、正妻の葵の「一騎打ち」。
「一騎打ち」っても、5人 vs 3人 の、変則 3on3 ストリートバスケですが。


小学生5人 vs 高校生3人。
アドバンテージとして見れば、現実目線でも無理の無い、実学的な展開。
否。
水着でバスケをやる必然性は、無いと思うのですが。(しつこい。 / 笑)


……で、取って付けた様な急展開で。
慧心学園女子バスケ部に喧嘩を売りに来た、スバルの正妻の葵。
その実、スバルのコーチとしての力量を見定めつつ、後進の後輩たちへのヤキ入れ。
ヤキ入れ、つーか、ダメ出し、つーか。
同じ轍を進む者として、後身の懸命な姿に一役を買いたくなるのは、先達の性。


殊。
背丈の高さをコンプレックスに、何かと自身が持てない、愛莉に対して。
目下、慧心学園女子バスケ部の最大の懸念材料に、いきなり土足で踏み込んで来て。
スバルが、都合、アニメ七話を費やしても解決できなかった問題を、一発で、解決。
ついでに、愛莉のカナヅチの克服まで片付けてしまった、姐御。


つーか。
もう、葵が慧心学園女子バスケ部のコーチになれば良いじゃん、と。(笑)
スバルはドラッカーの『マネジメント』でも読みながら、黙って見てれば良いよ。
善意だけしか取り得が無く、知識と経験が指導に反映されていないワケだし。


飛び込みで乱入して来て、野良試合の数分間で、五人の特性を一瞬で見極めて。
各自各位に、的確かつ実効性のあるアドバイスを、一人一人に下して。
それを、即座に、実戦に反映させて地力に変える指導力を発揮した。
……そんな感じで、葵お姉さま(スバルの正妻)、大活躍の回。


「五人の小学生から、大好きなコーチを奪いにやって来た、年増の噛ませ犬」は。
「大好きなコーチでも至らぬ点をサポートしてくれる、頼れる、お姉さま」に。


どうなんでしょうね。
『ロリきゅーぶ』改め『百合きゅーぶ』。
……ィャ、『ロウきゅーぶ』だからこその『ロリきゅーぶ』ですけれど。(笑)
……『百合きゅーぶ』じゃ、いくら何でも、語呂が悪い。


ともあれ。
少女たちを傷付けまいと、善意を軸に、飴ばっかりを与えて。
それが糧となり、自信となり、5人が躍進できた事実もありますが。
反面。
それが『甘え』になって、ポテンシャルの飛躍の邪魔となり。
同じ様なストーリーをグルグルと繰り返し、業を煮やしてのテコ入れ。
……それは、葵お姉さまが、籠球部の5人に対して下した鞭なのか。
……それは、出版社と編集が、作者に業を煮やして下した、ケツの急ッ突きなのか。


あるいは、いっそ。
迷える執事の近衛スバル、が、徹底的にスパルタで叩きのめした方が。
あの5人の小学生たちも、今とは比較にならない程に「強くなる」気がするですが。
「強くなる」。
バスケで常勝、……って、短絡的な意味では無く。
諸問題に対して、御都合主義の天啓(作者の都合)に甘えるコト無く。
小説の仮想世界であれ、自分の力で問題を解決できるに至る、人間力
そう云う意味で、『強くなる』気がする。


……っても。
……近衛スバル、は、女だからなぁ。
……結局『ロリきゅーぶ』じゃなくて『百合きゅーぶ』になっちゃうじゃん?(笑)


結局。
女の子は、女性の手で育てる方が、実力が付くと思う次第。
その中で、異性でなければ手助けできない心の隙間を覆うのが、男の役目だと思う。


まぁ、仮に、電撃文庫じゃなくて、フランス書院だったら。
心の隙間より先に、身体の隙間を埋め……ィャ、何でも無い。


性倫理の観点から、十八禁のカマトトを度外視して、真面目に考えたら。
フランス書院の方が、よほど、まっすぐに性を描いている気もしまスけどね。
商用小説として。