あねごころ…

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弟を
愛する故の
姉心


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要約。
ヒョンな事から、学友と海水浴へ遊びに行くコトとなった主人公。
その「足」を買って出たのか、その主人公の、姉。
眉目秀麗、容姿端麗、24歳の妙齢の淑女ながら。
その実態は、極度のブラコン。


「足」として車をレンタルするに際し、参加者の確認を問う、姉。
しかし、弟の云う『学友』には。
萌えアニメ然として、当然、女の子も大量に参加するワケで。


弟(どうしよう。姉さんは俺が女の子と仲良くするコトを禁止してるし…)
姉「で?他には、誰を呼んだのですか?」
弟「ヒ……ヒ……」
姉「ヒデヨシ君なら、さっき聞きました」
弟「ヒ・ミ・ツ♪」
姉「アキ君、歯を食い縛って下さい♪」
弟「うぁあぁゴメンなさい冗談ですッ!!!」


<バカとテストと以下省略、二期>


姉「正直に言ってくれたら、御褒美にチューしてあげましょう」
弟「他のメンバーは宇宙人なんだ」
姉「正直なアキ君に、御褒美♪」
弟「ちょっと待って!俺、今、明らかに嘘を吐いたのに……???」
姉「広義に解釈すれば、人間も立派な宇宙人ですから」
弟「待って!謝るから!!ストップ!!!ストップ!!!!」


ええ、まぁ。
エロゲかラノベ原作のアニメには、王道の。
姉からの極端な性的アピールに翻弄される、弟の図。



姉「しくしく……何も、そこまで嫌がるなんて……」
弟「ンなコト言われても、姉弟で、こんなコト……」
姉「ムラムラしますね♪」
弟(変態だッ!許し難いヘンタイがいるッ!!!)
姉「本気にしないで下さい。三割は冗談ですから」
弟(しかも半分以上は本気だッ!?)


挿絵が、葉賀ユイ
そりゃー、ロリのみならず妙齢の年増もエロス、ってのは。
ロッテのおもちゃ!』のメルチェリーダでも発揮されたワケですが。


姉「そもそも、アキ君が本当のコトを言ってくれないのが悪いんです」
弟「……本当のコトを言っても怒らない?」
姉「はい。参加者に女の子がいる、とかでなければ」


(中略。諸般の事情と、女の子も参加する旨を真摯に白状する弟)


姉「…………まったく、貴方と言う人は……」
弟「……。」
姉「……まぁ、良いでしょう。ただし、今回だけですよ」
弟「え?じゃあ……」
姉「ただし。不純異性交遊と疑わしき行為をした場合は……」
弟(ごくっ…)
姉「一族郎党、皆殺し♪」
弟「姉さん、俺を殺して自分も死ぬ気だッ!?!?」


いったい、この長々としたヤリトリの、何がそんなに面白いのか。


弟 : 吉井明久。(下野紘さん)
姉 : 吉井玲。(井上喜久子お姉ちゃん


さて、コレを踏まえて、今一度。
上記の文章を、脳内再生してみて下さい。


井上喜久子さんの、演技の神域の、真骨頂の一部。
天然ボケや最強キャラのみならず、変態やドSも演じる芸達者。
むしろ、どちらかと云うと。
天然ボケより、ドS(ド変態)の方が、本領なのかも。(笑)


えーと、洋画やら何やら。
アニメアニメな見え透いたリップサービスを必要としない、主分野では。
お姉ちゃんは、否、井上喜久子さんは。
狂気の悪女、や、冷涼な才女、を、演じる機が多いワケでして。
(じつは、老女から少年に至るまで、年齢面でも声幅が広い)
近年「17歳ですぉぃぉぃ♪」キャラから脱却した、不惑のお姉ちゃんは。
アニメに於いても、天然ボケ以外の領域にも幅を広げつつあるワケで。
(『マクロスフロンティア』のラスボス、など)


井上喜久子さんの職人芸の、一抹。
こうした側面の方が、見ていて『面白い』声優さんだと思う次第。
表面的に分かりやすい「面白い」の領域を超えた、醍醐味。
演技の端々から人間性がまったく見えない、女性としての様式美。
元来、お姉ちゃんは、その辺の『謎』が持ち味でしたからね。


もっとも。
お姉ちゃん曰く、御自身が求める、理想の『お姉ちゃん』像は。
弟じゃなくて、妹を猫ッ可愛がりする、シスコン嗜好らしいケド。(笑)