あすはりーと…
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泣き濡れつ
笑顔で告げる
ありがとう
（さようなら）
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簡単なあらすじ。
夢魔との性交で異界（妖魔界）の子を授かった、人間界で生活する尚也。
諸般の事情で、夢魔と人間の混血アスハと共に、妖魔界へと来訪。
アスハの夏休みを利用して、異界の雰囲気に馴染みつつ、今後の身の振り方を模索する日々。
……だったのですが。
異界の主（世界樹）は、人間が妖魔界に居座るコトを快しとせず。
尚也とアスハの追い出しのために、魔力を暴走させ、その葉を紅蓮に染め上げる。
もともと人間界での生活が長かった、尚也とアスハ。
夏休み中の短期滞在、と云うコトで、異界の未来を案じて素直に人間界への帰還を決意。
しかし。
魔界での楽しい思い出の欠片も、ことごとく、世界樹の魔力は掻き消してしまう。
思い出の品々や、日記張の内容も。
それでも。
心の中に刻まれた想い出は、世界樹の魔力を以ってしても消すコトが出来ず。
その想い出を一つでも残すために、……と、さよならパーティー。
種違い（異父姉妹）のアスタロッテ、と、アスハリート。
人間と魔族、決して、相容れぬ関係でありながら。
二人は親友とも家族とも付かぬ、深い絆によって結ばれる。
……そんな二人の純粋潔白な絆をも穿つ、世界樹の無情な魔力暴走。
例え、それが、いずれ消される物であったとしても。
最期の最後まで、大切にしておきたい、『想い出』を抱き。
いつもいつでも、笑顔だった明日葉が。
最期の最後に見せた、一縷の涙。
♪キミと夏の終わり
♪将来の夢 大きな希望 忘れない
♪十年後の八月 また出会えると信じて
♪キミが最後まで
♪心から「ありがとう」叫んでたコト知ってたよ
♪涙をこらえて 笑顔でサヨナラ 切ないよね
『あの日見た花の名前を以下略』なんかより。
よっぽど、あの曲が涙腺に響くシチュエーションだった、……でした。
