ほんのうじ…(後)

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本能寺
敵は…
己の心内(ウチ)に在り


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「敵は、親方様の敵は、……この光秀の、我が心の、内に在り」


<戦国乙女>


前回の続き。




「光秀ェエェェエ!」


本能寺で不意を突かれて激昂のノブナガ。


「敵は何処かッ!!!」


しかし。
腹心ミツヒデが、一連の謀反の首謀者とは、露と知らず。





ミツヒデ「敵は、親方様の敵は、……本能寺に……」
ノブナガ「何ィ?」
ミツヒデ「敵は、本能寺に……私の、心の内に……」
ノブナガ「……。」
ミツヒデ「お逃げ下さい親方様!このミツヒデ、家臣に在るまじき不忠を!」
ノブナガ「……。」
ミツヒデ「斯くなる上は、このミツヒデ、死を以って親方様に詫びを……」





ノブナガ「たわけた事を抜かす。」
ミツヒデ「えっ……?」
ノブナガ「良いか?天下統一はワシが夢想し、御主が共にいたから今日に至るのだ」
ミツヒデ「しかし……」
ノブナガ「天下布武を目前にして、此処で夢半ばに果てる気なぞ微塵も無い」
ミツヒデ「……。」
ノブナガ「御主とワシは一心同体。最期の最後まで付き合ってもらうぞ?」
ミツヒデ「……ありがたき、幸せ」




……てな、三文ラブロマンスを、猛火の中で繰り広げたモノだから。
超人ノブナガはともかく、凡人ミツヒデは、熱気と黒煙で意識を喪失。
ちなみに、然も当然の如く、業火の鬼神ノブナガは。
炎獄の本能寺から、易々と、ミツヒデを抱えて脱出できたワケですが。
その辺については、触れてくれるな。


あと、ヒデヨシも伊達政宗も炎の中にいますが。
二人とも、無事に脱出して『本能寺の変』での死者は、ゼロ。
(軽度の火傷、黒煙による中毒、などの軽症者が、数名)





ともあれ、意識を喪失した腹心ミツヒデの一命を救うべく。
主君ノブナガ公から、直々の「御奉仕」。
この瞬間、歴史的一大謀反の立役者、不遇の鬼才ミツヒデは。
親方様の手によって、敢え無く『昇天した』ワケで。(笑)


これ、ひょっとして。
ガチの男同士でも、それなりに、盛り上がったんじゃないかしら。
戦国BASARA』とか『殿といっしょ』みたいな、汗臭いクオリティで。
ノブナガ(男)×ミツヒデ(男)でも、それなりに絵になった気が。


ィャ、まぁ。
ボクはブクロ系やBLに関しては、日記のネタとしてしか見ませんが。





何度も言い改めますが。
所詮、ただの「萌えアニメ」なので。
史実を交えて、ガチで考察するのは、ヤめておいた方が無難なのですが。
(「笑い」を目的として、ネタで対比考察する分には、面白い)


ただ、一点。
これまで『本能寺の変』を題材としたドラマってのは、色々とありましたが。
本能寺の変』っつーか、織田信長公の半世記、と云うか。
まぁ、『本能寺の変』に関する、第三者による仮想の二次創作。


信長公の死生、光秀の背後に暗躍していた政治的都合、……などなど。
何かと歴史的な謎が多いため、ドラマとして勝手の良い「題材」なのですが。


今までに見た、『本能寺の変』に関するエピソードの中で。
一番、「小気味が良い」と云うか、後腐れが無いと云うか。
「こうであったら良かったのに……」、と、思いました。


たかが、美少女アニメなのに。
たかが、美少女アニメだからこそ。