ぜいたく…

   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


大人の贅沢、
エメラルドマウンテン


   ※   ※   ※   ※   ※   ※   


7+10=17文字。
変則自由律。
……何か、別の部分が微妙に間違ってるっぽいですが。(笑)


そんなワケで、じわじわと食品値上げが凄まじい自今。
思えば、昨年10月のタバコ大幅値上げが端を発したワケでして。
……ィャ。
タバコ値上げは増税の都合であって、まったく別問題ですが。(笑)


食品の値が上がり、消費者も音を上げる日々。


そんな中の、一品。
今日は、コーヒーにまつわるエトセトラ。


コカ・コーラ社の缶コーヒー『Georgia』の一大看板。
「エメラルド・マウンテン」。


アレやコレやと派生を出しては、すぐに市場から消える中で。
少なくとも、ボクの記憶が間違っていなければ。
約15年前から市場を座巻する、長ロングヒット商品。
……ひょっとしたら、20年くらい続いていたりするのかも。


微に入り細に渡り、より美味芳醇の求道が繰り返されて。
様々な缶コーヒーが、各社から出されていたりするワケですが。
その、どれもこれもが、半年もしない間に消費者から見限られるワケで。
消費者の舌が贅沢になったのか、缶コーヒーの作り手の腕が落ちたのか。
何にしても、日本の缶コーヒー産業の、シビアな実状は。
オマケやプレゼントで客を釣る、みたいな状況なのですけれど。


エメラルド・マウンテン。
何があっても、どこの売り場にも、必ず陳列されている人気商品。


その、CMの話。


ダウンタウンの二人が、吉本の後輩芸人を大挙、引き連れて。
ノーマル(青)、と、微糖(金)、の、二派に分かれて。
どっちが美味しいかを言い争い、視聴者に審判を仰ぐ、あのCM。
ぶっちゃけ、ただのアンケート商戦以外の何者でも無いですが。


消費者に質問を投げ掛けるコトで、商品との距離を縮めるパフォーマンス。
消費者一人一人が「自分も輪の中にいる」と心地良さを錯覚するアプローチ。


まぁ、CMの商戦がどうのこうの、よりも。
まぁ、青だの金だの、どっちが美味しいって話よりも。


なんつーか。
エメラルド・マウンテンを「エメマン」と略するヒトを。
この15年間、ただの一人も見たコトが無いってのが。
大阪府民として、単純に、不可思議でした。
言われて見れば目からウロコ、と云うか、……眉唾、と云うか。
「いるのかなぁ、実際」とか、疑問を感じたりもしました。


ウチは、マクドナルドを「マクド」と略する言語圏です。
ブルーマウンテンを「ブルマン」と略するヒトが、いました。
キリマンジャロを「キリマン」と略するヒトが、いました。
そのモノサシで、逆算して考えたら。
エメラルド・マウンテンを「エメマン」と略するヒトも、居そうなのに。


この15年間、ただの一人も見たコトが無い。


このCMのために、取って付けられた新略称なのか。
播磨や河内など、北摂とは別の関西語圏での定称なのか。
関西人なのに、広義の「関西弁」に違和感を抱いたのが、何とも斬新。


つーか。
ボクは大阪府民だからこそ、我が身として思うコトなのですが。
……えーと。
大阪府民には、エメラルド・マウンテンは似合わない気がするワケで。(笑)


何故?


何にせよ。
「贅沢」って単語を、やたらと缶コーヒーに付けたがる自今の風潮ですが。
そして「贅沢」って単語で大人の目を引こうと必死な市場傾向ですが。
「贅沢」って安直な宣伝文句の多用が、ぶっちゃけ、子供の発想だと思う次第。


本当に大人の『贅沢』、ってのは。
自分の嗜好を自分で決めるだけの芯を持つ事、だと思います。
例えば、それが、120円の缶コーヒーであったとしても。
15年間、その一本だけを、真摯に愛してやまない、とか。
エメラルド・マウンテンには、そんな「大人の『贅沢』」があり。
だから、万食歓迎の大阪府民には合わないって思うのかなぁ、……とか。