ようかい…

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人間も
妖怪も
そう違わない


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5+5+7 = 17、の、変則定型。
季語は「妖怪」。
……っても、夏の季語だけどな。
…ィャ、季語じゃ無ェだろ。(笑)


ともあれ。
1月6日は、殺村凶子沢渡真琴)の誕生日。
1月7日は、月宮あゆの誕生日。


おとめ妖怪ざくろ』から見る、日本妖怪総大将ぬらりひょんの真価の話。
……の、続き。


Kanon


妖怪×妖怪、の、純血種。
妖怪×人間、の、混血種。
果たして、どちらの方が強いのか。


日本のメディア産業に見られる、不思議な共通項。
なぜか、吸血鬼にだけ、純血性が尊重される傾向があるワケですが。
月詠』の葉月、『月姫』のアルクェイド、『怪物女王』の令裡、『フォアテリ』の英理華、など。
ヘルシング』やら『化物語』やら、例を挙げるとキリが無いですが。
……ィャ、江藤蘭世(吸血鬼×狼男)みたいな例外もありますケド。(笑)
……羽鳥カノンも、(吸血鬼では無くアニマリアンとして)純血性を尊守していたり。


ドラキュラ、ヴァンパイア、呼び方はどうであれ。
「吸血鬼」ってのは、かなりの高位魔族で、しばしば王位に匹敵する立場に君臨するですが。
一方で、オークやドワーフと同程度の雑魚とされ、量産・駆逐されたりもするワケで。
極端に強い、か、地味に弱い。
何にせよ、どちらにしても、不自然に目立つモンスターの一種だったりしまス。
(ゴブリン、グレムリン、オーク、などの同程度の中堅モンスターの中では、と云う意味で)
……特別、神位として、何か逸話があるワケでも無いのに、キャラ性が立っている。


で、キツネ(妖狐)の場合。


殊、『幽遊白書』の鞍馬の印象が、日本全国的に強烈に広まっているワケですが。
ただ如何せん、鞍馬は、妖怪×人間の混血種であり。
……では、妖怪×妖怪、の、純血種の妖狐には誰がいるのか。


いぬかみっ!』の、ようこ。
『銀のしっぽ』(森真理、著)の、銀子ママ。
かのこん』の、源ちずる。※ヤマタノオロチとの混血、とか云う新説アリ。
古典だと『源九郎狐』(奈良県郡山)、なんてのも存在します。


…………ニュアンスが伝わり辛いなぁ。(笑)


素性はキツネでありながら、人身に化す能力を持つ、高齢のキツネの怪異。
人身に化さずキツネとして成長を続けると、九尾狐になったりしまスけど。
「人化」のスキルを持つ純血妖狐の特性として。


・百歳を超える、高齢のキツネである。
・長時間の「人化」は、実質、不可。←人化の術は、かなり生命力を削られる。
(たびたび、または常時、シッポや耳を小出しにして魔力を小回復)
(変化を解いてキツネに戻り、魔力を大回復)
・人間の生活に順応し、過度に干渉して福益を齎す。


コレが、ただの萌えアニメ一本槍の考察であれば、ただのコジツケの屁理屈なのですが。
『平成たぬき合戦ぽんぽこ』でも、京の変化狐が見せた特性であり。(笑)
無意識的に、人々の共通認識として、広く根付いている性質であったりしまス。


沢渡真琴
彼女もまた、妖怪×妖怪の純血種の妖狐であり。
人化してから、一度もシッポや耳を出さなかった、例外的な怪狐であり。
ただの一度もキツネの姿に戻る事も無く、だから常時、魔力(生命力)を消耗し続けて。
結果、回復が侭ならなくなり、そのまま死んでしまったワケですが。


キツネに限らず、妖怪×人間の混血の場合。
純血の妖怪と比較して、すべてのステータスが人間に寄るワケなのですが。
遺伝子の妙により、総じて、「覚醒」の裏スキルを持つ気質があったりするワケで。
物語の山場に於ける魔力の爆発力は、純血種とは比較にならぬほど半端無いモノだったりしまス。
展開や形成を、一挙、ご都合主義的に解決してしまうに至るほどに。


おとめ妖怪ざくろ』にしても、そうなのですが。
ぬらりひょんの孫』も、また、混血の「覚醒」が物語を回した作品で。


妖怪×人間の混血種、と、妖怪×妖怪の純血種。
どちらがどうと、一概には、説明できないワケですけれど。


ぬらりひょん」の、総大将としての妖怪の品格の話。
ぬらりひょんの孫』では、各地の地方妖怪との小競り合いを、ヤクザの地域抗争に見立てて描いたワケですが。
ゲゲゲの鬼太郎』では、バックベアード(洋モノ妖怪の総大将)と悶着があったりもして。
他人の家の縁側で、手前勝手に上がり込み、呑気に茶を啜ってる頭の中では。
麻生さん、鳩山さん、菅さん、以上に、日本の今後の内憂外患に苦心しているワケで。(笑)


何よりも、そうした小競り合いや紛争の中心核にありながら。
決して、妖怪として、人間の生活に被害を及ぼすコトが無いあたり。
(アニメやマンガとは違う、一般論としての「ぬらりひょん」の話)
ヤクザ者の頭領として、ものすごい、筋金の通った高位妖怪なんだなぁ、……と。
否、だからこそ、恐ろしいのですけれど。


ともあれ。
ヤクザっぽい地域抗争の観点から『ぬらりひょんの孫』の理屈で考えた場合。
ぬらりひょん」の本陣を、岡山県と据えて考えた場合。
四国の変化狸と抗争するより、先に、瀬戸内の任侠姫(人魚姫)とケリを付けるのがスジだと思う気も。(笑)


任侠と書いてニンギョと読むきん!(何


結論。
日本妖怪の総大将「ぬらりひょん」の品格と実力について。
純血種であれ、混血種であれ。
妖怪であれ、人間であれ。
組織のトップ、ってのは、色々と大変だなぁ、……と。(笑)
ある意味、人間の総理大臣や大統領などと、然して大差の無い立場だったりするのかしら?