だめ…

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ダメ。ゼッタイ。


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もはや俳句でも川柳でも無いのですが。
今日は、わりと真っ正直な話なので、外し技は使いません。


田代まさし氏が、いわゆる薬物に関する容疑で現行犯逮捕されました。
奇しくも、押尾学被告の裁判員裁判に世間が揺れる、渦中に。


クスリに関して素人のボクが、識人を気取って多くを語る気は無いですし。
世間一般の人々と、ほぼ、まったく同じスタンスで薬物に関して考えているワケで。
マジコンみたく、独自観点から特異なコトを突飛に考えたりはしません。
(マジコンに関しては、タダゲーできるなら羨ましいけど犯罪はどうかと思う程度)


マジコンと薬物を一緒くたに考える、って時点で。
ボクにとって、薬物問題は。
対岸の火事」どころか「隣国の戦火」ってぐらい他人事の絵空事なのですが。


なのですが。


田代まさし氏の逮捕の一報の折、各所、報道で流された映像。
痩せ細り、衰え、生気も正気も消え失せた、一人の男の映像。
恐らく、ボクの知る限り。
モザイクも音声編集もせず、ありのまま、克明にテレビに写影された歴史的瞬間。
「薬物が、人間を破壊した現実」の、まさに真実の姿を。


過去、その手の報道や映像ってのは、再三再四、テレビに写映されました。
が。
その多くは、モザイクと音声編集により、真実でありながら架空の形で演出され。
だから、視聴者は、薬物の『現実』と対面する実感が無かったワケですが。


今回の事件で、初めて。
視聴者は、『真実』を目の当たりにして、愕然としたのでは無いかと感じました。
具体的に、薬物を濫用する事により、人間は、どう破壊されるのか。


薬物に関する報道で、何よりも危険なのは。
グレーゾーンの一般人が、その存在だけを知り、興味を抱く事であり。
危険性の実感が「あやふや」なまま、手の届く破滅に染まる事であり。
それをテレビが爆発的に助長している、と、指摘する専門家もいるぐらいなのですが。


今回の一報は、ある意味。
そうした、グレーゾーンの人々に対して。
薬物の絶対的な危険を厳然と伝える『真実』であったのかなぁ、と。


難しい理屈や、面倒な倫理は、一切、いらない。
ただ、一つ。
薬物は、人間を破壊する危険物である『真実』だけを厳粛に受け止めれば良い。
それが、恒久的な薬物根絶につながる、小さな第一歩となる。


世の中に、「絶対」と云う概念は、そうそう、存在しませんが。
その中で、例外的に点在する「絶対」が適用される概念の一つ。


薬物は、「ダメ。ゼッタイ。