うたにきせきは…

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歌に奇跡はありますか?


(詠み人 : 林原めぐみ / 岡崎律子


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歌人種田山頭火の作風に倣った、変則自由律俳句。
5+7+5=17だけが、川柳や俳句の絶対定形ではありません。


……いや、俳句っつーか、ただの商用キャッチコピーなのですが。


今日は一日アニソン三昧NHK-FM


午前9:00ごろから、翌日の午前1:00ごろまで、通算おおよそ16時間。
様々なゲストを招いてお話しを伺う間に間に、ひたすら、アニメソング。
時々、NHK-FMが本腰を入れて臨時放送する、突発企画の音楽番組なのですが。


フルーツバスケット』。


長々と続く番組なので、聴いたり聴かなかったりを繰り返していたウチのチビ(妹)が。
不意に耳に響いた、このアニメのOPに、とても感銘を受けたらしく。


ぽつりと、ボクに、尋ねました。
「兄ィ。岡崎律子って人の曲、他に何か持ってる?」


そう。
知る人ぞ知る、オーガニック・アニメソングの癒し系の太祖。
岡崎律子さんの命日だったんですよね。


そんなわけで。
ボクにとっての岡崎律子さんの象徴でもある『bertemu』を、妹に託しました。


林原めぐみさんの、7作目の歌集。
特別、林原めぐみさんが、岡崎律子さんの存在に特別な感覚を抱いたと語る一作。
『bertemu』は、インドネシア語で「出会い」を意味すそうで。
よもや、このアルバムと妹との間に、数奇な接点が結び付く日が来ようとは。


ボクが、このアルバムに助けられた年齢と、まったく同じ年齢の、今。
ウチの妹が、ボクとは毛色の異なる心の迷路の中で、このアルバムに巡り合えた奇跡。


「歌に奇跡はありますか?」


まぁ、ある程度は、フィクションよろしく嘘も交えて大袈裟に書いてますけれど。
フィクションの中に、ほんの一欠片、妹が岡崎律子さんと巡り合えた小さな奇跡。
……その、小さなストーリーの発端となったのが『フルーツバスケット』のOP。


遠距離恋愛に悩む妹は、丸一日、昏々と「はなれていても」を聴きまくっているらしく。
岡崎律子さんの存在は、名前すら知らない妹なりに。
今は亡き岡崎律子さんの旋律と歌詞に、時代を超えて、癒されていたりするワケで。


ああ。
アニメソング、って、すごいな……、と。
アニメソングに限っての事では無いけれど、敢えて、アニメソングって凄いな、……と。


音楽ってのは、こんなカタチで、時空を超えて人に力を与えるヒーリングなんですね。
いつか『けいおん!』のOPやEDも、時代を超えて、世代を超えて。
作品を知らない同年代の女の子たちのパワーとなる日が来るのかなぁ、とか思うと。


涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』の一過性ブームも、軽視できないのかも知れない。
その福音の恩恵や真価は、むしろ、何年も後の世代に齎される物なのかも知れない。


次回の『今日は一日アニソン三昧』は、果たして、いつになるのやら。