ぐりにっじ…

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真夜中に
叩き起こして
インタビュー


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取り立ててツッコんでも詮の無い話題なのですが。
一つだけ。
ロンドンオリンピックに関して、どうしても、解せない道理の話。
万民(視聴者)および当人(インタビュアー)は、何の疑問も抱いていないみたいなのですが。


今さら、何を語らずもがな、なのですが。
日本とロンドンには、相応、かなりの時差と云うモノが存在します。
日本が午前七時、だからと云って。
決して、ロンドンは、日常平素の常識的な生活時間帯では無い、と、云うコトです。


朝のワイドショーなんかを見ていると、各テレビ局ともども。
わざわざ、ロンドンの会場近辺に自局特設のインタビュースペースを構えて。
日本時間の早朝に併せて、選手の生の新鮮な肉声を届けようとしているのですけれど。
生中継、……ってコトは、ロンドンは、日常平素の生活時間帯では無いワケで。
選手各位は、大会本番の疲弊やら、緊張やら、を、無理に推してまで。
各テレビ局の視聴者サービスに、付き合わされているワケです。


ィャ、そりゃ、アスリートに限らず、有名になってしまった以上は。
ファンやサポーターに、私事を封してまでサービスしなきゃならない宿命を負うのですけれど。
(俗に云う「有名税」って概念。)
なんつーか。
オリンピック期間中にまで、一般論の尺度で強いられる『有名税』なのかなぁ、……と。


オリンピックに集中するために。
選手は、外界と、一切の遮断をするべきだろう。
……なんて暴論を吠え立てる気は、サラサラ、無いですが。
……そもそも。
……ファンやサポーターとの絆を実感してこそ、の、各大会の結果ですから。


ただ。
日本の常識的生活時間帯に、無理に併せてまで。
ロンドンで非常識的な時間帯に『ファンサービス』に心身を削って。
メンタルやフィジカルに影響が出る、って危惧を、どうして誰も考えないのかなー、と。


各選手の「ロンドンでの『常識的時間帯』」の間に間にインタビューすれば良いのに。
わざわざ、生中継の必然性なんか、無いのに。
そのせいで、オリンピック本番に挑む選手のメンタルとフィジカルに悪影響が懸念されるのに。
……ええ、悪影響が出るんですよ。
……真夜中に、スポーツ以外の副業サービスで精神的に微細な疲労を強いられるのだから。
……その(日本での生中継への出演の)時間を、休息や睡眠に充填すれば。
……また、日本の結果も、大きく違ったと思うのですけれど。


ただ。
上記、長々とゴタクを並べ立てましたけれど。
冒頭で示した通り、解せない点は、一つ。


フジテレビの、小倉智昭さん。
彼は、殊、スポーツに関しては目の色が変わるほどの「体育会系バカ」です。
「バカ」とは表記しましたが、良い意味での、褒め言葉としての「バカ」です。
「マニア」でも「オタク」でも言葉は何でも良いですが。
とにかく、スポーツについて語らせるとスゴイ、そんな人物のハズなのですけれど。


そのヒトが。
わざわざ、御自身、ロンドンに乗り込んで。
選手のメンタルとフィジカルを削ってまでの生中継に興じる、……ってのは。
なんつーか。
このヒト、ホントに、報道を通してスポーツを愛した人生だったのかなぁ、……と。


老いて、思考が狭窄化して、ワールドワイドに考えられなくなったのか。
手前勝手の個人的なオリンピックフィーバーで、周囲が見えていないのか。
それとも、悪い意味での、いわゆる自己中心主義の利己主義の『馬鹿』なのか。


何にしても。
ロンドンオリンピックが終了してから、以後。
テレビで、どの面を下げて、選手の活躍を賛ずる熱弁を奮うつもりなのかな、と。


ホントに選手のコトを考えているのであれば。
何よりも『選手が自分の時間を有意義に過ごすコトが最大の要点』なのに。
そこを蹴り飛ばして、自テレビ局の都合のために、貴重な時間を奪ったワケで。
視聴率偏重主義に溺れた、一介のアナウンサー風情が。
どの面で、世界トップクラスの運動会について、熱く語るモノかしらね、……とか。


何も分かってないじゃん。
スポーツ報道に、必要なコト。
スポーツ報道が、暗黙かつ絶対的に、ヤってはならないコト。
……その辺りのサジ加減を、分かってないよね。
……小倉智昭さんともあろう御大仁でさえ。


そりゃ、四年どころか、二年後には、すっかり忘れられるよね。
北京みたいに、さ。