お願いランキング。(1)

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どっちみち
午後七時枠の
バラエティー


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大坂府だとABCテレビテレビ朝日系?)で、声優の特番をヤってましたね。
長くなるので、数回に分けて、ボクの所感を書き殴ってみようかな、……と。


今回は、その、第一談。


各所、色々な感想が転がっているので、色々と見て回ると面白いかも。
「お願いランキング」「ヤング声優」「アダルト声優」で、検索していただければ。


まぁ、なんつーか。
この手の特番では、典型的と云うか、ワンパターンと云うか。


ドラえもんの押し売り。


正直、水田わさびさんが、ドラえもんを彼女なりに愛しているとは信じられません。
「私はドラえもんを一任された逸材なんです、ヨロシク!」みたいな。
先代の大山のぶ代さんから、水田わさびさんは、何を受け継いだのだろう、と。
どうして、ドラえもんが、アニメとしてみんなに夢を与えたのか、まったく勉強していない。
ただ、声を似せ、二代目としてのアレンジを小手先で加えているだけ。
……いや、まぁ。
……歴史的アニメの二代目の重責を背負う、それだけでも、尊敬に値する功績ですけどね。
……そして、世論の賛否の坩堝に潰されぬ強靭な精神力と体力は、素晴らしい声優さんです。


テレビ朝日は、水田わさびさんの魅力を、的確に視聴者に伝えるべきだと思います。
昭和とは価値観が違う平成の世にて、平成の夢を必死に模索する懸命な姿をこそ伝えるべきです。
芸人の真似事みたいに、わざとらしいウケを狙うのが、彼女の天稟では無い。
むしろ。
タレント性の天稟が皆無な彼女に、バラエティーを一任するのは、酷の一語です。


ともあれ。


後は、プリキュアとか、クレヨンしんちゃんとか。
ドラゴンボール、や、ポケモン、などの国民的ブームも加味しつつ。
珍しく、けいおん、と、涼宮ハルヒ、を、正等に社会分析していた一面も。
(今までは、作品タイトルだけしか紹介されないケースが多かった)
(今回は、ハルヒは全世界で翻訳されているとか、けいおんは音楽が産業として評価されたとか)


角川の版権管理が、若干、緩くなったのか。
視聴者の過去の反響を元に、テレビ朝日が頑張って、京アニや角川を説得したのか。


ともあれ。
ランキングの具体的な結果の個人的感想については、次談に回すとして。
方々の声を見ていて、気になったコト。


三ツ矢雄二が、とにかく、邪魔。
(文脈の都合による、敬称略)
……と云う、ボクと同意見のヒトが、意外と多かった事。


ランキングの具体的な中身の賛否、よりも。
雛壇バラエティーとして、番組全体の構成を疑問視する、声。


ええ、三ツ矢雄二さんです。トンガリの中のヒトです。
本人いわく『タッチ』の上杉兄弟の「ダメな兄の方です。」、……です。
声優界の大御所、と云うか、現役で世代を工面する将軍職の一人です。
音響監督などのバックアップで若手を支え、教育者として声優会を支える重要な逸材です。


……、が。
タレント性は、皆無です。
無理して道化を押し売れば「笑い」が起こる、と、カンチガイしている中年オヤジです。
「爆笑」と「失笑」の区別も付けられない、空気の読めない、面倒なヒトです。


声優業であれ、テレビで生身で登場する際には。
タレント性やエンターテイナーとしての才能を求められる場合が、増えた自今。
その時代の波に鋭敏に反応して、山寺宏一さんが、声優とタレントの垣根を払拭したワケなのですが。
(声を一芸として「声優仕事以外の角度から、視聴者を楽しませる」具体的アプローチの模索)


そして。
いわゆる「顔見せ」に否定的だった、過去の重鎮たちも、また。
「声優が、生身で姿を見せる事で、新たな夢を与える機会となり得る」可能性を考慮して。
声優の仕事が、具体的に、職業としてクローズアップされるに至ったワケなのですが。


大山のぶ代さんだったか、野沢雅子さんだったか。
「大工さんが家を建てる、釘を打ったりノコギリを引いたりする姿なのかも知れない」、と。
「子供たちは、そうした『大人が仕事をする姿にも夢を投影する』事と近いのかも」、と。
家を完成させる。……それが、アニメ声優としての本来の仕事。
その過程を、子供たちにも見せてあげる。……それが、声優職の現場を子供たちに生身で見せる意味。


べつに、芸人みたいに「笑い」を押し売りしなくても良いワケで。
いつも、声優仕事でやっている事を、そのまま見せる事こそが求められているワケで。
山寺宏一さんの場合は、別次元で。
仕事中にも、ヒトを笑わせる事しか考えていない天性のコメディアン、で。(笑)


己の天稟を見誤り、迷走を続ける、三ツ矢雄二さん、は。
今一度、どうして、山寺宏一さんの姿を声優職の同門から見据えて。
声優職とは異質のバラエティなニーズが頻繁に転がるのか、研究した方が良いと思いました。


芸人としての無能に悔いつつ、見様見真似で、さらに頓狂なる道化に狂うのでは無く。
声優職が、それぞれの天稟を活かし、己の魅力で視聴者を楽しませる方法を自学する機のために。
……それを、監督教育者として、未来の逸材に、誤解無く、的確に伝授するために。


同席していた、平野綾さんは。
一度、それで道を踏み外し、声優職としてファンから見捨てられ、彷徨ったワケですから。
その道筋を正す役職として、今後も、若手の成長を見守る大役を、自ら買って出るのであれば。
三ツ矢雄二さん自身が、迷走していたのでは、元も子も無いです。
彼に育てられた若手は、全員、迷走の果てにファンから見限られて失職してしまいます。
それを防ぐのが、元来、彼がやっている監督教育者としての仕事なのだから。


年功序列老害の、価値観の押し付けで、若手の芽を踏み潰すのでは無く。
それぞれの芽が開花に至るまで、それぞれの個性を的確に見抜いて育ててくれなければ、と。
三ツ矢雄二さんには、そう、お願いしたいなぁ、……なんて、身の程を弁えぬナニサマ気取り。


取り敢えず。
強引なウケ狙い、は、見苦しいです。
そうした汚れ仕事は、同席していた太田光さんとか伊集院光さんに任せていれば良いのです。
それこそ。
その汚れ仕事こそが、コメディアンたる人々の天職なのだから。
「本職の芸人」の天職の十八番を、「声優職」が奪ってまで。
わざわざ、自分から前に出て、ヒンシュクと失笑を押し買いする必要は、無い。


そんな醜態、声優ファンは、誰も望んではいない。